奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

生き下手

2012-11-23 | 心詩~こころうた・己
いい子でいるクセが
染みついてしまった
心と裏腹な
模範解答ばかり

嫌われることが
そんなに嫌だったのか
自我の形成よりも?

好かれたかったその人は
自分にとってどれだけ
大事な人だった?


それでも自分が
排除されてきたことに
気づいたとき

集団の中で
自己のない者の居場所など
どこにもないと気づいたとき

それが
間違った生き方だったと
ようやく分かった


なにが大切なのか
なにを大事にするべきなのか
そんなことも判断できない
ただの愚か者

誰に媚び
なにを得たのか
誰のために行動し
感謝されたのか

真面目であれば
従順であれば
報われる世の中ではない

批判を恐れ 衝突を恐れ
意に沿わぬ生き方をすれば
その代償は
自分自身で払うことになる


人はみな
自我をぶつけ合いながら
人間社会を形成しているのだろう

私は
その世界の中から
はじき出されてしまった

自分の信念に従い
生きればいいだけのこと

それに気づいても
臆病になってしまった私には
戻っていく勇気がない


ほんの少しでいい
まだやり直せるなら

ほんの少しの
自信と 賢明さを──