ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

兼題は〝鬼灯〟

2020年08月25日 | 俳句

 このところ依然として各地での新型コロナウイルスの感染の勢いは止まってはいません。東京都は24日、感染者が新たに95人報告され、2桁となるのは7月8日以来だとか。ただ、直近7日間の平均は1日当たり221.9人で、依然として高い水準。週前半は感染者が少ない傾向があり、都の担当者は「25日以降の数字を見て状況を確認したい」と述べていたようです。その25日、東京都の感染者は新たに182人が確認されたと発表。24日が95人で、7月8日(75人)以来47日ぶりに100人を下回っており、2日連続で200人を下回っていますが、それで楽観視するのはまだまだ早いでしょう。

 山口県でも5月5日までは36人が感染。それでいったん収束しましたが、7月15日から「第2波」が到来。その後8月初めには69人と、それまでの倍近い感染が確認されました。ところが、その後この半月余りであっと言う間に109人となり、さらに昨日も宇部市で3人の感染者が確認。いずれも22日に3人の感染が確認された山陽小野田市の接待を伴う飲食店の関係者で、県内での感染確認は計112人となりました、と書いていましたら、また今日も6人の感染者が出て、累計は120人ですよ。

 宇部市も8月に入って21人と急激に増え、合計26人の感染者が出ています。まだこれからも増えそうだという懸念から、市はこのような状況を受け、これまでステージ2(県民に限る、時間の短縮等)としてきた公共施設、市主催のイベントについて、山陽小野田市と同様に、原則、明日8月25日(火曜日)から9月6日(日曜日)までの間、利用を中止または延期すると発表しました。

 宇部市長は、今後2週間を「もっと強化しよう!ストップ・コロナ対策事業」の対策期間とし、「宇部市みんなでストップ・コロナ推進宣言」を行っている団体・市民に協力を呼びかけ、職員が感染対策状況を確認する等、対策を強化して感染拡大を食い止めていくことに努めるとメッセージを発表しています。

 実は昨日も俳句教室だったので、それが済んで家に戻り一段落しているところに、今日の教室の幹事さんから連絡が入りました。〝市から連絡が来て明日から会場の貸し出しは中止になりました〟と。その時はまだ知りませんでしたので、〝エエッ、でも今F教室が済んで帰った所よ〟と言うと、先ほど決定したらしいんですよと。8月は今日が最後ですが、9月からの教室はどうなるか しら。先ず6日までと言っていますので、1週目のO教室はだめでしょう…、状況次第でまた延長されるかも知れませんので後の教室も…?

 とにかく昨日はまだ行えた教室の兼題は、〝鬼灯〟(ほおずき)でした。ナス科ホオズキ属の多年草で、秋の季語。『源氏物語』や『栄花物語』にも登場してくる古くからあるもの。6月頃、淡黄色の目立たない花をつけた後、果実を包んで萼が発達し、はじめは緑色ですが、初秋には美しい朱色になります。

 7月9日、10日に催される東京の浅草寺のほおずき市が有名。また、盂蘭盆会の飾りに用いたり、果実の種を抜き、女の子が口に入れ鳴らして遊んだりするという懐旧の念を誘うものです。

 先日の義姉の初盆に、この鬼灯のお飾りが供えてあったのが印象的でした。仏壇の供花としてお盆にはいつも飾っていましたが、それはせいぜい一本か二本でしたから、こんなにびっしりと鬼灯で飾られているのも美しい。義姉はお花の免状も持って教えたりしていましたので、きっと喜んだことでしょう。

 父や母、それに兄とも逢えて一緒に仲良く帰ってきたんでしょうね。今でもあの甲高いお義姉さんの声が聞こえてきそうですもの。

  千の風吹くや鬼灯熟るるころ

 私の句です。ちょっと〈千の風〉にもたれて即き過ぎでしょう…が、許して下さい。実感だったんですよ!

 句会では、〈鬼灯の色を残して暮れにけり〉と〈鬼灯の破れて妹に泣かれけり〉が高点句でした。

 前句は、〝〈色を残して〉が良かったですね。これが〈色の残りて〉としたらどう違いますか〟と、作者に聞いてみましたが分らないと。それは前者だと先ほどまでは夕焼け空だったということがはっきり分るのです。要するに〈残す〉と〈残る〉の違い、空が鬼灯に茜色を残して自分は闇へと消えていったと。だとすると〈鬼灯に…〉とする方が良かったかも。まあ、これも好き好きですから…

 後句は、〝妹に鬼灯の種を取ってやろうと頑張っていた姉…ところがちょっと油断したすきに破れてしまった。それをじっと見ていた妹が…〟という昔の想い出を詠みましたと作者。みんなが同感!…あの鬼灯の種をキレイに取るのは大変だったものと。ところが、男性陣…種を取ったことも鳴らして遊んだこともないので実感が沸かなくて…と困っていましたね。

 やはり体験がないことを詠むというのは難しいものです。その点女性陣にはみな子供の頃の想い出があって、その話でしばらくは花が咲いていました。こういう懐かしい話が出来るのも俳句のお陰です。感謝、感謝!

 写真は前にも載せましたが、義姉の初盆の時の鬼灯の飾りです。

 鬼灯の花言葉には、「偽り」「ごまかし」「欺瞞」などがありますが、それは実の大きさに対して、中は空洞で、種も小さいことからつけられたようです。小さくてかわいらしい花からは、想像もできない花言葉ですね。他にも「心の平安」「不思議」「自然美」などの花言葉がありました。

ホオズキ 鬼灯 赤い実

   

 

コメント (4)
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