今日も広島カープが10回延長戦のすえ逆転サヨナラで勝ちました。これでDeNAに負けなしの6連勝です。でも巨人には…弱いんですよね。クヤシイ!
昨日から広島へ行って、今日の夕方帰ってきました。エッ…野球を観に行ったのかって…違いますよ。実は義弟の四十九日の法要はお寺にだけお願いしたので、その代りに百か日法要と納骨を一緒にするため皆で広島へ来たのです。日帰りでは疲れるし、京都の義弟一家は昨日のカープの試合を観てからというので、ちょっと変則的に会食を前日にして、今日の午前中に寺へ行き法要と納骨を済ませたんです。
お婆ちゃんを初めとして一族郎党がカープフアンなんですから、そりゃあ皆が集まればその話で持ちきり。お婆ちゃんまで義弟の話はそっちのけなんですから…(笑) まあ、皆が愉しそうにしているので義弟もきっと許してくれるでしょう。法要と納骨をした午前中は小雨でしたから…これはもしかしたら〝涙雨〟かも?なら誰の?なんて思ったのは私だけみたい。だってみんな今日の午後の試合の方が心配だったようですから…(笑) まさに〝去る者は日日に疎し〟ですね。それにしても…まだ100日ですよ!ちょっと早すぎませんか。何だか寂しいことですが、これも義弟には家族がいなかったからかしら…
ところで、雨というので思い出したのですが、俳句では花と雨がくっついて季語になっているものがありますよね。春だったら桜の頃に降るのを〝花の雨〟とか。ところが、菜の花の咲く頃のは〝菜の花雨〟や〝花菜雨〟とは言わずに、〝菜種梅雨〟だと言うんですね。なぜなのかしら?
歳時記にもこれは、〝三月から四月頃菜の花が咲く頃降り続く長雨〟のことと解説しています。ということは、単なる雨ではなく〝長雨〟ということから〝梅雨〟のようなという意味で使われ出したのでしょう。
幻に建つ都府楼や菜種梅雨 野村喜舟
日本では冬の間高気圧に覆われるため晴れの日が続きますが、春になるとその高気圧が北上し、南側では前線が停滞しやすくなって、くもりや雨の続く日が多くなります。
NHK放送文化研究所の説明にも次のようなのがありましたよ。
〝3月中ごろから4月にかけて高気圧が北に片寄ると、日本の南岸沿いに前線が停滞して、関東以西では梅雨どきのような雨が降り続きます。菜の花の咲くころにあたるため、「菜種梅雨(なたねづゆ)」と言われています。「春の長雨」「春霖(しゅんりん)」のほか、「催花雨(さいかう)」という言い方もあります。「催花雨」は、桜をはじめいろいろな花を催す(咲かせる)雨という意味です。「催花」が同音の「菜花」に通ずることから、「菜花雨」「菜種梅雨」になったという説もあります。「春雨(はるさめ)」も、このころの雨を指して言う場合が多く、月形半平太の名せりふ「春雨じゃ、濡(ぬ)れてゆこう」も、草木の芽を張らせ花を咲かせる柔らかい春の雨だからこそ、粋(いき)に聞こえます。
なお、放送で「菜種梅雨」を言うときには、「菜の花の咲くころに降る・・・」などと必ず説明を付けるようにしています〟と。
しかし、もう桜も菜の花も終って10日余りで夏ですよ。じゃあ今時の雨は何と言ったらいいんでしょう。広島の街は今躑躅(つつじ)が見事に咲いていましたが、だからといって〝躑躅雨〟とかは言わないですよね。でも、高速道を走っているとそこここに藤の花が見えましたし、公園などの藤棚も満開でしたから、〝藤の雨〟と…ああ、これは言いますね。私も使って詠んだことがあります。写真は、撮ってなかったのでお借りしました。ゴメンナサイ!
藤の雨墓に向かひてあたたかし 吉田鴻司
結局、躑躅は雨が似合わないけど、藤は似合うと…そういう美的感覚から俳句に詠まれたり、多用されて一般的にも言われるようになったんでしょうか。ちなみに、12月上旬の山茶花が咲く季節になると、移動性高気圧が北へかたより前線が本州の南の海上に停滞して、この時期の梅雨のような天候が〝山茶花梅雨〟なんだそうです。〝菜種梅雨〟とは反対ですね。でもこれはまだ季語としては採用されていません。今後は分りませんが…。
これらはみんな日本に四季の移り変わりがあるからで、古来そこから日本人の〝うたごころ〟も培われてきたんです。しかし、その日本の特色の詩情が、昨今の地球温暖化によって大きく乱れてきているということ。それに、私たちはもっと危機感を持たねばいけませんね。未来の子どもたちに美しい〝日本の四季〟を残してあげるためにも、もっともっと大人達は頑張らなくっちゃ!そのためにも…さあ、みなさん俳句を詠みましょう。ハイ、五七五…ですよ。(笑)
写真は、我家の躑躅と先日のきらら浜自然観察公園での三つ葉躑躅。