今日は、最高気温13度とまあまあの天気でしたが曇り空。しかし、桜もほぼ満開で…まさにこれこそが〝花曇〟でしょう!
そのままに暮れすすみたる花曇 深見けん二
先日大学時代の先輩から突然の電話があって、女房も会いたがっているから遊びに来ないかと…。そういえば近くに住んでいるというのにお互いにご無沙汰してるし、息子のことで相談したいこともあるので久し振りに会おうかと…午前中に息子と一緒にお宅を訪問しました。
家はときわ公園の近くでしたので、今日、明日は花見の人がきっと多いわね、明日ぐらいにはお婆ちゃんを連れてどこかへ花見に行かなくっちゃ散ってしまうかもねなどと、息子と話しながら10時過ぎ到着。
コロナ前のOB合宿で、奥様共々ご一緒してからもう二年半も経ったのよねと、時の流れの速さに感慨も一入です。でもこんなに会わなかったというのはコロナのせい…本当に憎いコロナですよね。
ところで、その時に出た話…先輩も午年、息子も午年…わあ、だからウマが合うんですねと言うと、今度は〝だから話もウマいのね〟と奥様。それでは〝奥様のこの手料理とってもウマいわ!〟などと…ダジャレの弾むこと。でも、思いがけず本当に美味しいお昼をご馳走になりました。
実は息子の誕生日は3月なんです。亡くなった私の母が出産の時来てくれていて、生まれたのが男の子だったので、〝この子は春駒だから縁起がいいわよ!〟と言ってくれたことを思い出しました。
春駒のたてがみすでに風と和す 小澤克己
春駒や染分け手綱紫に 松根東洋城
その頃は俳句のハの字も知らなかった頃ですから、単純に〝午年の春〟に生まれたからそう言ったのだと思って忘れていました。
実は調べてみると、この「春駒」には二つの季語があったんです。一つは〝春の野にいる馬。仔馬や若い馬をもいう〟。もう一つは〝馬の頭の作り物を持ち、歌ったり舞ったりした新年の門付の一種〟だと。
だから前者の「春駒」は春の季語ですが、後者は新年なんです。おまけに読み方も前者は〝はるごま〟後者は〝はるこま〟と。もちろんこれは『角川俳句大歳時記』での話ですよ。『日本国語大辞典』や『広辞苑』で見てみると、〝はるごま〟で統一してどちらの意味も載っていました。
その頃は私の母も俳句などはしていませんでしたので、季語など知らなかったでしょう。だから単純に言っただけだと思うんですが、新年の「春駒」にはそれを見ると年中の邪気を払うという信仰があったらしく、そういうことを知っていて言ったのかも知れません。そういう意味なら確かに縁起の良いことだったのでしょう。さて、さて我家の春駒は果たして縁起が良かったのかしら?でも、この子のお陰で私の肝炎もしばらくは鳴りを潜めて、C型肝炎と分るまでは平穏な日々が送れたんですもの。やっぱり良かったんですよ。アリガトウ!
さて、上に掲げた二句ですが…どちらが〝はるこま〟でどちらが〝はるごま〟でしょうか?すぐに分かるとは思いますが、当ててみて下さい。
今日の写真は…ウイキペディアにお借りしました。スミマセン!