ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

兼題は「冬枯」!〝ためらはずして〟枯れるって?

2023年01月11日 | 俳句

 今日は暖かな日差しからスタートで…ラジオ体操も気持ちが良かったですよ。でも、行く途中の畑や道では霜が真っ白。きっと昨夜は気温が低かったんでしょう。見れば今日の最低気温は-2度なんですもの。しかし、昼間は14度まで上がるそうですから概ね暖かなんですよね。

 昨日はM教室の初句会。やっぱり新年早々からコロナウイルスに罹ったという人がいて欠席。あら、もう一人連絡なしの欠席があったので、もしかして彼女も?と思って連絡すると…〝エエッ!来週じゃないんですか?〟と。本人も正月ボケ?ですって。まあ、新年早々からあちらこちらにコロナの影が忍び寄って…そういえば、娘の旦那様もコロナに罹って、娘は濃厚接触者。新年句会に参加できずに残念がっていましたものね。

 山口県のコロナウイルス新規感染者数の最多を記録したのが正月明けの1月5日、5097人でした。もうビックリしましたが、その後は徐々に減って昨日は1636人と、以前の数に戻りました。やっぱり都会からの帰省家族を久し振りに迎えての三が日、その影響が出たんでしょうか。この日は山口から九州の西日本へかけての県で軒並み最多数を記録していました。見回せば今は身近にコロナに罹ったという人がゴロゴロいてもう驚かなくなりました。そのうち罹ったことが無い人の方が多くなったりして…そうするとみんな免疫が出来るからコワくなくなるかも知れませんね。現に以前のようにもう誰も驚かなくなったし恐れもしなくなりましたから。

 さて、昨日の句会の兼題は〝冬枯〟でした。当然これは三冬の季語ですが、〝枯〟という言葉だけでも季語になりますからね。私のとても好きな句…

  木も草もためらはずして枯れゆけり   相生垣瓜人

 これは以前〝負暄(ふけん)〟という季語であれこれ書きましたが、その句集『負暄』に所収の作です。この句集は瓜人さんの遺句集ですから、当然作品も最晩年のものでしょう。

 この句の〈ためらはずして〉に心打たれました。いいですね!この心境。〈木も草も〉とありますから当然この後に隠されたものは〝人も〟でしょうし、それは〝我も〟ということでしょうか。瓜人さんの願望なのかも。

 この度『目からウロコ』を出版して、たくさんの方から温かいメッセージを頂きました。読んで頂くだけで光栄ですのに…有り難いことです。その中にもありましたが、よく聞く〝もっと若かったら…〟〝もう年だから…〟という言葉。言っても始まらないことは誰もが承知…でも言わずにいられないという、その気持ちもいやという程分ります。私だってそうですから!でも…言いませんよ、私は。そんな時〝今が一番若いんだから…〟と言って、私はみんなを励まします。それがひいては自分自身を励ますことになるんですもの。

 先日の初詣、久し振りの遠出でしたので義母が道の駅のトイレへ行った時のこと。勿論コロコロを押してですが。それが少し遠くてとってもしんどかったらしく、その後歩くのに自信を失ったせいか元気がなくなっていました。だから〝どんど〟の時もお婆ちゃんの大好きなぜんざいや黄粉餅、豚汁もあるよと誘っても、歩かんといけんからと頑として応じませんでした。ところが、一昨日〝お婆ちゃん、食べるだけじゃ身体は保てんのよ。やっぱり日に当って身体を動かさんと…〟と言い〝明日から一緒に少し歩こうか?〟と誘いました。すると近くにお地蔵様があるので、そこぐらいまでなら義母一人で行けるかもということになったんです。お地蔵様に行って帰るだけでもお婆ちゃんにとっては運動になるし、続ければ足にも自信が持てるようになりますからね。

 そこで、昨日の夕食の時…〝どうだった?〟と聞くと休み休みだけど実行したと。さすがスーパーお婆ちゃん!〝有言実行〟です。昨日はちょっと疲れたらしいけど、でも今日は地域のコミュニティーの体操へ出掛けたんですって。よかった!よかった!また頑張る気持ちが生まれて…ホッとしました。

 年を取って〝枯れる〟のは当り前のこと。それが生あるものの定めでしょう。だったら〝ためらう〟ことなんていらないのでは?だから瓜人さんの句のように木や草を見習って〝あるがまま〟を受入れて生きていきましょう、皆さまもどうぞ…。でも、お婆ちゃんのように前向きにですよ。もうすぐ102歳の誕生日が来ますが、お婆ちゃんには〝今が一番若い〟んですから…ハイ!

 教室では、コロナに罹って欠席の新人さんの句、兼題に〈冬枯や花の姿をそのままに〉が出されていて、〝季重ねになりますか〟という質問が付いていました。答えは〝なりません〟です。「花」は桜を意味するときだけ春の季語になります。だから初心者で知らずに使って季重ねですよと言われることがあるので気になったのでしょう。ここはメインの「冬枯」がありますし、この花は当然桜ではないでしょうから心配はいりません。が、この句は今一つ景が見えてきませんね。このように作者には見えていても読者に見えてこないと感動や共鳴は生れません。作者が出席していれば何の花か聞けたんですが…。そこでみんなと何の花かしらねとあれこれ想像して…最終的に〈冬枯の紫陽花やまだ色残し〉と添削しました。〝わあ、いい句になったわね。枯れた紫陽花がよく見えるし、哀れさも風情もあっていいなあ~!〟なんて、みなで拍手です。

 この日も無事に楽しく句会が出来ました。皆さまのお陰です。お疲れ様!

 写真は、初詣で行った別府厳島神社の杜にある、珍しい「カゴノキ」です。漢字で書くと「鹿子木」、ですから意味は想像できるでしょう。〝クスノキ科の常緑高木。関東以西の暖地に生え、高さ15~20メートルに達する〟と。〝淡紫黒色の樹皮がところどころ丸くはげ落ち、その跡が淡黄白色のため鹿の子模様となるところからこの名がある〟とも。きっと東北や北海道の方は見たことがない木でしょうね。でもこの木は常緑樹ですから枯れても緑の葉を付けていますけど…ネッ!

 

コメント (6)
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