以前ブログに書いていた我家の〝夏水仙〟が咲きました。
一応夏という語が付いているので、もう夏の季語と認定してよいと思うのですが…角川の大歳時記には出ていません。季寄せには、例句〈花かざし夏水仙の独り立ち 沢木欣一〉で載っています。
ヒガンバナ科の多年草。中国原産で観賞用に栽培されたものが、だんだん野生化してあちらこちらでも見かけられるようになりました。葉は広線形で、8月頃枯れてしまい、そのあとに高さ60㎝ほどの花茎の先端に淡紅色のらっぱ状の花を数個つけます。調べてみるとやっと、〈夏水仙すつくと大地熱をもつ 山田みづえ〉がありましたが…やはり認定されていない季語で詠むというのは勇気のいることなんですね。結社などの場合、主宰がそれを使って詠んだ句を発表すると、たいていその結社ではOKになります。以前大久野島で一泊鍛錬会があり、そこで見られるという〝海蛍〟を観察しました。それでこの海蛍で俳句を詠み、季語に認められるようにしようとみんなで挑戦したのですが…。「早苗」ではOKでしたが、やはり「馬醉木」に投句するときは、結局夏の季語を入れて出しましたね。先生もそのほうがいいだろうと。次の句がそれ、「逝く夏」が季語で晩夏です。
逝く夏の碧さをとどめ海蛍
〝海蛍〟の説明はちょっとややこしいので、ウィキペディアを引用させてもらいます。
海蛍は、顎脚綱(がくきゃくこう)貝虫亜綱 ミオドコパ上目 ウミホタル科ウミホタル属に属する甲殻類である。体長3-3.5mmでメスがやや大きい。夜行性で、青く発光する。日本の太平洋沿岸に幅広く生息。日本沿岸に生息する発光性介形虫としては最もメジャーな種である。全身を透明な2枚の背甲で楕円球状に覆っており、米粒のような姿をしている。昼間は海底の砂中で生活し、夜間に遊泳して捕食や交配を行う。沿岸生物のほとんどは潮汐サイクルに支配された生活リズムを持つが、ウミホタルは月齢による支配を受けている。遊泳時には背甲前端のスリットから付属肢を出して泳ぐ。遊泳活動が盛んなのは春から秋にかけて。水温が低下するとあまり活動しなくなるが、冬季でも完全に冬眠することはない。正確な寿命はわかっていないが、飼育環境下では成体が半年以上生存した記録がある。雑食性で何でも食べる。スカベンジャ的な食性を示すが、特に肉類を好む様で生きたゴカイやイソメ等を襲って食べることもある。名前の由来となっている青色発光の目的は外敵に対する威嚇で、刺激を受けると盛んに発光する。ウミホタルは負の走光性(光から逃げる性質)を持っているため、発光は仲間に危険を知らせるサインにもなっていると考えられている。また、雄は求愛ディスプレイとしても発光を用いる。
昔先生から聞いたことがあります。せっかく俳句を志すなら、季語の一つでも残せ。そうしたら末代まで言い伝えられるんだから、頑張りなさい…と。エエッ!と驚いていると、先生曰く「夢は大きいほどいい…」。マイッタ!
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