ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

〝年内立春〟って何?

2021年02月03日 | 俳句

 今日は朝から久し振りのよいお天気になりました。気温は9度止まりなんですが、太陽が眩しいくらいでした。

 昨日も午後からは句会でしたが、教室には燦々と日が入ってきて、三密対策で窓を開けていても大丈夫…、上着を脱いで話をしてもちっとも寒くありませんでしたからね。

 だって今日は何てったって〝立春〟ですもの。例年なら明日4日が普通なんですが、今年は節分が昨日の2月2日でした。これは124年ぶりだということで…ビックリ!今までの人生で初めてのことがこの一年に二つも重なって…それでは昔から〝二度あることは三度ある〟とよく言われていましたが、…なら三度目は…一体何なのでしょう。もし本当だとしたら…コワイですね。

  髪切つて羽搏(はばた)くつもり春立つ日

 この句は、私の第2句集『甘雨』に所収の、平成23年の作です。もちろん季語は〝春立つ日〟で、立春。この当時の私は退職後に始めた俳句教室が軌道に乗って走り出し、新しい教室が次々と増えていった頃だったかしら。これが私に与えられた第二の人生だったのだわと自分でも納得し、俳句を教えるということが愉しくて仕方がないという、そんな充実していた頃だったような。でももうあれから10年は過ぎたんですね。平成が終って今や令和の時代と…考えてみれば長いようで短かったのかな?思えば私もまだ若かったんですよ!〝髪を切って心機一転、また新しいことにチャレンジしてみようかな…〟と、立春の訪れに心を弾ませていたんです。

 でも、何だか最近は疲れてきて…何を見ても今一つ心が躍らなくなりました。やっぱりみんなも年を取ってきて同じような感じなのでしょう。つい弱音を吐いたりしますので、それを励まそうとしながらも結局は自分をイケン、イケンと叱咤激励しているようです。特に去年から今年にかけてのコロナで心が萎えることが多くて…、悔しいけど今一つやる気が起らないんですものね。だから一日も早く元のようになってほしい!

 そういえば、今年は旧正月が2月12日なんですよ。それで、今日の立春は、〝年内立春〟ということになります。現在の太陽暦での立春は、旧暦では正月元旦の前後に迎えていました。それが年が明けない内に立春が来ることがあり、それを〝年内立春〟といって、これも季語なんです。他に〝年の内の春〟とか〝年の春〟〝冬の春〟などともいっています。

 この年内立春のことを詠んだのが、有名な『古今集』巻頭の在原元方の、〈年の内に春は来にけり一とせを去年(こぞ)とやいはむ今年とはいはむ〉という歌なんです。

 昔は当然旧暦でしたので芭蕉も一茶もこの季語で詠んでいますが、今では陽暦での正月が普通ですので、この年内立春という季語も殆ど顧みられなくなって、忘れ去られようとしています。だから角川の大歳時記を見ても、現代の例句は全く載っていませんでした。そんな中で、ネットに次のような面白い句の解説がありましたので、引用させていただきました。(『増殖する俳句歳時記』より)

  年の内に春立つといふ古歌のまま   富安風生

 春。ところが、陰暦では今日が大晦日。暦の上では冬である年内に春が来たことになり、これを「年内立春」と言った。蕪村に「年の内の春ゆゆしきよ古暦」があり、暦にこだわれば、なるほど「ゆゆしき」事態ではある。陰暦の一年は、ふつう三五四日だから、立春は暦のずれにより十二月十五日から一月十五日の間を移動する。そのあたりのことを昔の人は面白いと思い、芭蕉も一茶も「年内立春」を詠んでいる。したがって、陽暦時代に入ってから(1872)の俳句にはほとんど見られない季題だ。風生はふと思い当たって、掲句をつぶやいてみたのだろう。「古歌」とは、言うまでもなく『古今集』巻頭を飾る在原元方の「年の内に春は来にけりひととせを去年とやいはん今年とやいはん」だ。昨日までの一年を「去年(こぞ)」と言えばよいのか、いややはり暦通りに「今年」と呼べばよいのか。困っちゃったなアというわけで、子規が実にくだらない歌だと罵倒(『歌よみに与ふる書』)したことでも有名な一首である。事情は異るが、カレンダーに浮かれての当今の「ミレニアム」句を子規が読んだとしたら、何と言っただろう。少なくとも、肩を持つような物言いはしないはずである。(清水哲男)

 さて、今日の写真は…ないんです。ゴメンナサイ!とうとうスマホを買替えました。新しくなって…取り扱い方がサッパリ分からないんです。今までのらくらくフォンとは何もかもが違いますので、使い方を一つ一つ覚えていかないと…それでまだ写真の所までは? もちろん撮ることは出来ますが、それを保存してPCに送るというところがまだ分かっていませんので…勉強中です。もう少し待って下さいね。(^0^)

 これは主人に撮って貰ったもの。前のはブルーでしたので、今度はピンクに…カバーも赤で…キレイでしょ!

  

 


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6 コメント

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Unknown (ちわき)
2021-02-05 21:17:46
玲さん、こんばんは!
ご丁寧なコメント恐れ入ります。
カバーが同じだったんですね。これは大型電気店でこの機種専用だと言って選んで貰って買ったものです。色違いなどもありましたよ。
以前専用のではないカバーを買い、カメラのところが微妙に合わなくて困ったことがありましたので…
これはAndroidですが、玲さんはiPhoneも買われて…最近出た5Gですか?こちらはまだ基地局が一つも無いので買わない方がいいですよと言われました。
まあ、とにかくどんどん新しくなりますのでよう着いていきません。
玲さんは…その年代(失礼?)でスゴいですよ!
何でも使いこなされて…
益々ガンバって下さい。応援していますからね。
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こんにちは ()
2021-02-05 15:56:42
ごめんなさい!言葉足らずで、
さっと見たときカバーが同じ、ドキッと、
スマホも、と早とちりでした。違う機種でも合うのですね。
実は私は何年もまえからスマホ族、それもアンドロイドでしたが
急に今回iPhoneも手に入れる凝りようで現在、2機所有、あとで1機になるとは思うのですが
面白くてオモチャ感覚です。同級の友人は誰もスマホではないのです、
PCしていない方はとてもその気にならないようですね
新アイホンの方に購入したカバーが同じお揃いだったと云うわけなのです。
勘違いさせまして申し訳ございませんでした。
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Unknown (ちわき)
2021-02-04 12:23:50
玲さん、こんにちは!
同じシャープの機種ですか。
今まではらくらくフォンでの買い換えでしたからすぐに分かったのですが…今回は?
でもこれの方が値段も安いし、操作も簡単でいいからと勧められました。でもね~やっぱり慣れるまでは難しい!
何か困ったことがあったら相談しますので教えて下さいね。
お互い頑張りましょう。
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Unknown (ちわき)
2021-02-04 12:17:05
ミルクさん、こんにちは!
どうしてビックリなの?
衰えって日に日に見えるものじゃあないけど、確実に積み重なっていきますよね。
まるで〝雪〟のように…何もかも覆い隠したら認知症になるのかも…
聞いた話ですが、死が近づくと神さまが汚いものを隠して忘れられるように…最後は仏の世界が見えるようにするんですって…ホントかしら?
だから見えてる間は苦しんだり喜んだりするしか無いのよと。
私今何の話してるんでしょ?…というようなことが、この頃教室でもしょっちゅうあるようになったんですよ。ボケつつあるのかも…ワアッ!
ミルクさんは真面目すぎるのでしょうか。もっといい加減でいいんです。俳句なんて…
この前のびたさんのブログでミルクさんの川柳も見ましたよ。ガンバって!
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Unknown (koiredawa)
2021-02-04 11:31:23
こんにちは😃
驚きです‼️お揃いですね。
私も初めての機種でアタフタしてますね、お互い頑張りましょうか。^_^
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こんにちは (ミルク)
2021-02-04 10:18:04
<何を見ても今一つ心が躍らなくなりました>全く同感です。
でも、ちわきさんが?ちょっとビックリですよ。

スマホ変えたのですね~すごいわ。いまだ変える気がしなくて・・・ガラケー(^^;

現実とかけ離れていて、さっぱりピンときません(^^;
俳句歳時記もそういう意味では、頭の中で理解出来ないでいます。
年だけとっても、わからないことだらけです。
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