今日は寒かったですね。このところ天気がよくなくて気分まで滅入ります。〝あと幾つ寝るとお正月…〟などと唄って待ち侘びた子供の頃が懐かしい!早そんな気持ちがなくなってからどれほどの年月が過ぎたでしょうか。
〝数へ日〟という季語がありますが、歳時記には「今年もあと何日、と数えたくなるような、年末の数日をそうよぶ。」とあります。比較的新しい季語らしいのですが、そう言えば『ホトトギス俳句季題便覧』にはありませんでしたからきっとそうなんでしょう。
今年もとうとう一週間をきって、あと5日になりましたね~。12月がアッという間でした。
数ヘ日となりたるおでん煮ゆるかな 久保田万太郎
この句、実感としてよく分かります。以前年末はいつも主人の広島の実家で過ごしていました。最初は7人ぐらいだったのが、そのうち子供が増え、更に孫たちと、とうとう15人以上になって家に入りきらないという状況に…。それでもみんなが集まって新年を迎えていましたので、ナントも賑やかでした。それで29日頃からおでんを炊き、いつでも食べられるようにしていました。その頃は灯油ストーブでしたから上に鍋をかけておでん種を次々足して、もちろん大鍋で二つは用意していました。みんなにお腹が空いたらそれを食べてもらって…私たち主婦連は何やかやと忙しくて家族の世話にかかれませんので大助かりでした。そう言えば昔は、家で餅搗きもしましたし、おせちも全部手作りでしたから、そりゃあ大変でしたよ。今のように24時間いつでも開いてるスーパーやコンビニなどありませんので、お正月三が日は家族全員の食べるものを用意をしておかないと困ったんです。でもアッという間に世の中が進んで、いつでも何でも買えるいい(?)時代になりましたし、5年前義母がこちらに来てからはもう全員集まらなくなりましたので、せいぜい5,6人。それでもおでんを炊いていましたが、ストーブもないし、作るとしても少し。また、みんな歳を取って食べるのも少量になってしまいましたからね。あの大勢の頃の卵を何個も何個も剝いて、それでも足りなくて…今ではとても考えられません。
ところで、「おでん」も冬の定番料理ですので、当然冬の季語になっています。それでこの句は季重ねなんですが、「数へ日」がメインの動かない季語ですので、これでいいのです。ここはやっぱりおでんじゃないとダメでしょ!
昨日も句会でしたが、それが今年のトメとなりました。兼題は「重ね着」で、もちろん冬の季語。ファッションではなく寒さを防ぐための厚着です。これはまた次回にしましょう。写真は「たんぽぽ」、でも春の季語ですから、これは「冬たんぽぽ」です。が、ちょっと不思議!「白花たんぽぽ」は日本在来種。セイヨウタンポポは冬でも咲いているのですが、日本在来種は春にしか咲かないと…???どうなっているのでしょうか。
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