昨日は一日中シトシトと、時にはザアーザアーと雨が降り続いたものだから、薄暗いじめじめした部屋の中で〝やっぱり暑くっても天気のいい方がいいのお~〟と主人。人間って勝手ですね。でもそのお陰で、今朝はしっとりとして涼やかな秋らしい空気になっていました。
今日は10時からの俳人協会山口県支部の役員会で防府市に出掛けました。9月29日に行われる「第22回俳人協会山口県支部俳句大会」の入賞作品などの決定と大会の業務分担などについての協議です。
やっぱり一番問題になったのは、類想・類句。今年は随分とありました。私も出来るだけありそうな句は採るまいと思って選句したんですが、やっぱりいくつか採っていましたね。
初心の時は何も知りませんので、純粋に自分の発想で詠んだものが〝これはよくありますからね~〟などと言われると、どうしてよいか分からなくなるでしょう。私もそうでしたから。だから、指導するときは最初からそういうことは言わずに〝いいですね~、この調子で…〟と褒めて、励まします。この問題は必ず初心の課程でぶっつかることですから、それに対してダメだしばかりしていると、やる気をなくしてしまいますし、却ってそれの方が問題でしょう。いずれ続けていけばそれは自然に分かってきますから。でもこれは相手がどんな人かが分かっているから言えること。
しかし、こういう俳句大会などの応募句となると、相手が全く分かりませんので、どこまで見抜くかと言うことでしょうね。イヤ~、どこまでいってもこれは難しい問題です。自分でも分っていながら、飽きずに類句を作っていますから。でもそれは納得の上ですから、すぐに取りさげますが…。ところが、時に盗作というのもでてきますし、もちろん二重投句や発表句というのも見つからなければいいという不謹慎な人もいるかも。これはやはり俳句に対する姿勢の問題でしょうね。福永耕二が〝俳句は姿勢〟と言いましたが、まさにその通りで、隠したつもりでも俳句を通してその作者の人柄が見えてきます。いつも身を正して俳句を詠まないと、コワイですよ!
昼過ぎ終わって車に乗ろうとすると車内温度は30度でした。やっぱり随分違いますね。お天気がよかったので、帰りにちょっと海の写真などを撮って帰ろうとパーキングに寄ると、こんなものが目につきました。折角の景色も不心得なゴミの投棄で台無しになるのは困りものですね。防府新大橋、防府の山、大海湾の写真です。
風景の写真、美しいですね。
類想、類句の問題は難しいですね。
こんないい句が出来たと思っても、冷静に考えてみたららこれはありそうだと、とりやめたことも多いです。俳句を長くやっていれば、そういった感覚は養われていくと思います。
ただ、句会や俳句教室での、他人への指摘は難しい面をはらんでいます。たとえば、既にこれこれの句がありますから類句です、という指摘ならそれは論証になりますし、説得力もあります。けれど具体的な例をあげずに、既にありそうな句ですと言うのは、論証ではなく気分かも知れません。類句であっても既存の句より良いものなら、それは認めるという考え方もありますし、17音のうちの75%以上同じなら類句と見なす目安にしているという人もいます。類想、類句について絶対的な答えはなく、これからも誰もが悩み続けていく問題かと思います。こう書いていて、自分でもさらに判らなくなってきました(w
コメント嬉しく読ませていただきました。こういう反応はとてもアリガタイですね。
俳句を志している者の永遠のテーマでしょうから。例えば〝既存の句より自分のがいい…〟というのは結構あるかも知れませんね。例えば誰が詠んだのかがハッキリしていて、ましてや句集にあるとか、歳時記の例句になっているというのは先行優位というのが礼儀ですから当然取り下げますよね。でもどこの誰が詠んだのかも分からないような句はごまんとあるでしょうから、自分のがいいと自信があれば、それはそれでいいのでしょう…要するに、どこかで賞を取ったり評価を受けた句、すでに発表された句に非常に似ている、もしくは言葉は少し違うが発想が全く同じという句については、類句として扱います。ありそうだけど証明できない句に対しては、点が入れば認めることになります。日本全国で毎日俳句が量産されているのですから…どうしようもないのかも。そのうち淘汰されていいものだけが生き残っていくのを待つしかないのかも…。めげずに頑張りましょうね。