ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

知覧特攻平和会館

2017年06月05日 | 日記

 29日のつづきです。長崎鼻を11時過ぎ出発。知覧はお茶も有名で、その茶畑が続く中を走ってきました。やがて特攻平和会館に近づくと今度はずうっと桜並木です。満開の時はどんなに美しいだろうと思いながら、12時過ぎ到着。その桜並木の両サイドには、全国の遺族や有志から寄進されたという燈籠がズラーッと並んでいて、その数にも驚かされます。かっての知覧飛行場の跡地には様々な施設が造られており、その一つが「知覧特攻平和会館」なんです。

 着いてすぐ桜に囲まれた芝生の広場でお弁当を食べました。これは宿で頼んでおいたものなので、登山組と同じおにぎり弁当です。みんなももう山頂に着いて食べてる頃かしら…などとと話しながら食べました。おいしかったなあ~!

 腹ごしらえが済んだところで、会館へ向かいました。入館料500円。そのパンフレットには、次のように書いてありましたよ。

 「この知覧特攻平和会館は、第二次世界大戦末期の沖縄戦で、人類史上類のない爆装した飛行機もろとも敵艦に体当たりした陸軍特別攻撃隊員の遺影、遺品、記録等貴重な資料を収集・保存・展示して当時の真情を後生に正しく伝え世界恒久の平和に寄与するものです。」と。

 私たち二人ともただ「知覧」とか「特攻」とかという大雑把な知職しか持っていなかったので、ロビーでまず〝知覧飛行場の歴史〟のCG映像を見ました。その後展示場に入ると、戦死された特攻隊員1,036名の遺影がズラーッと…殆どが17歳から25歳前後の若者で、みなりりしいいい顔をしておられます。遺書や遺品なども展示され、その時どんな気持ちで書かれたのか…と思うと、どれを読んでも、見ても悲しく辛いものがこみ上げてきます。広島の江田島や山口の回天記念館などへ行っても同じ気持ちになりましたが、…二度とこんな悲惨なことは起って欲しくないと、心から願わずには居られませんでした。角川の『ふるさと大歳時記』に次のような句が載っていました。

   特攻遺書は母宛多し秋の風    岡部六弥太

   鵙翔る行方問ひしに知覧基地   桂 樟蹊子

 2句とも解説は必要ないですね。俳句では固有名詞や専門用語などにもたれたような句はあまり歓迎されないのですが、これらの句の場合は、この「特攻」や「知覧基地」がなければどこにでもある平凡な句になってしまいます。要するに許容範囲ということでしょうが…なかなか難しい問題です。

 会館内は全て撮影禁止でしたので、ゴメンナサイ。それで外を見て回って撮りました。

 まず「三角兵舎」、以前の馬醉木主宰・水原春郎先生(昨年9月に亡くなられました)もここに来られて、この三角兵舎を詠んで居られましたので記憶に残っています。この言葉があれば、もう「特攻」も「知覧」も言わずにその内容を伝えることができますね。

 次の写真は、特攻像「とこしえに」です。空を見上げている兵士の澄んだ瞳がナントモいえませんでした。空も雲一つない快晴でしたが…

 次は映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」の撮影で使われた「隼」です。これは実物の特攻戦闘機「隼」を忠実に復元製作したもの。〝特攻の母〟として知られる鳥濱トメさんの視点から、特攻隊員の青春を描いた映画だそうですが、今度機会があれば是非観てみたいと思いました。写真をよく見ると、そのトメさん役を岸惠子さんがされていたんですね。

 外の方も一通り見て回って、時計を見るともう3時過ぎです。登山組からはまだ何の連絡も入りません。こちらからも何度か電話したんですが、〝電波のつながらないところに…〟と、全くつながる気配がないのです。仕方なくお土産でも見てみようかと、店に入り試飲の知覧茶を何杯も飲んでしまったので、とうとう申し訳なくてお茶とお菓子を買ってしまいましたよ。(笑)

 もう用もないので店を出て、外のベンチで待っていると、眠くなってしまいました。やっと4時過ぎ電話がつながり、今下山したところだから…と。そうするとここまで1時間弱…もう特攻平和会館は当然無理です。とにかくここで落ち合って、それから今日の宿、霧島へ向かうことに決定。5時過ぎ合流、せめて外回りだけでも…と案内する。中に展示してある本物の〝零戦〟の残骸は外からも見れるようにガラス張りになっていましたのでそれを眺め、特攻平和観音堂にもお参りして、5時半には出発しました。

 今日はここまで、次は霧島です。またお楽しみに! 


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