長年の転勤族を終え終焉の地とすべく現在の土地に新築した我が家も早いもので丸20年を迎えようとしている。
来週は5年毎の点検に業者の来訪が予定されその前に妻は整理整頓に忙しい。
特に台所床下にびっしりと置かれた各種大小のビン類の多さに改めて驚かされる。
殆んどが果実酒(梅酒)である。
何十年も前から毎年製造その年の梅酒を一本残し保管して来たが転勤毎にこれらのビンも各地を渡り歩いたことになる。
現在の地に収まつてからも約20年が経過する。
考えてみれば古いビンは40年前のメモが付されているのも存在する。
ビンの中味は気化し半分程になっているのも見られドロッとした液体状態であるが果たして口に出来るものかと思案するところだ。
簡単に捨てる訳には行かず材料は梅でもあり思うに有害にはならないはずだ。
以前テレビで見たが数百年前の梅干しが貴重品扱いとして珍重されるのであれば我が家の梅酒もそれなりの価値ありだ。
しかし年々歳を重ね先行き短い事を考えればこれらの物も随時整理する必要がある様だ。
妻と共に薬代わりに毎日極少量ずつ嗜む事にしなければと考える。
またこの20年の間に梅酒以外に飲みもしない各種の果実酒をつくり更にビンが増えている。
これらを消化するまで生きながらえる事は不可能だと顔を見合わせ妻と笑う。
製造及び品名不明の果実酒