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イタリアでは猛烈な暑さが続いている。そしてミラノでは?

2017-08-03 16:36:09 | 社会
Il Corriere della sera 2017/08/02

A Milano il caldo è da record,
raffica di chiamate e scatta l’allarme ozono
ミラノでは記録的な暑さ。暑さへの注意呼びかけが続く中、オゾン警報が発令されている。

木曜日の気温はさらに高く37度が予想されている。オゾンレベルはミラノで警報レベルを超えており、ロンバルディア州全体でも限界に近づいている。ミラノの行政府内部ではミラノをカイロと呼ぶのがブームだ。Luciferoと命名されたアフリカからの熱波は弱まりそうにない。気象予報士のA.ジュリアッチ氏は「今日は気温は37度になり、湿度は25-30%と予想されている。そしてこの状態は日曜日まで続くと予想される。」と語る。「来週はじめにようやく少しは気温が下がるだろう。」この暑さはオゾン量を急上昇させており、ロンバルディア州では警報レベルから警告レベルに達している。
ミラノ市がSan Marco通りのCam Gabelleに置いている対策センターではこんな呼び方が1つのブームになっている。「3日間続く火災、今週初めから1500件の問い合わせを受け、老人や生活困窮者に400件の食事を運んできた。」と、8月いっぱい、土日もなく、1日11時間体制で、交代々々で働く30名のサポーターのコーディネーターであるC.バルバリア氏は語る。
水曜日の17時。同時に電話が鳴っている。40歳のオペレータの女性が電話を受け取る。相手は83歳の女性だ。「お願い、誰かリミニの海に水浴びに連れてって。」まぁ、これは冗談だったが。しかし、深刻な場合もある。「暑さで体調が悪いの。大急ぎで扇風機が欲しいの。」こんな場合は早速手配が始まる。家族がいない場合には、水、Bagni Mistriosi入場クーポン、8月一月間の食料品などが準備される。
ミラノ市は通常のサービス以外に、各種の支援を提供している。7月末以来、450枚のプール入場券、95枚の映画やコンサート入場券、165枚のダンス入場券、215枚のアイスクリーム、牛乳、チョコレート券などが発行された。これは結構大きな数だ。「ミラノ市の機動性のおかげで、イタリア国内でそれぞれの地域ごとの暑さ対策が出来るのだ。」市の社会政治評議員のP.Majorino氏は語る。「Numero Verde(緊急連絡電話番号)の電話通報が増えているが、今のところ対応は出来ているし、今後とも支援を続ける自信はある。この点についてはミラノは強い意思と柔軟性があると思う。」
数千にのぼる公的、私的な支援者のネットワークは不可欠なボランティアに支えられている。個人々々が集まって大きな力になっているのだ。
水曜日、共同住宅の集会所や社会再生センターは人であふれた。そして交通機関も暑さにあえぐ人々であふれた。「バスはすべて冷房付き、赤ラインの地下鉄も100%冷房化だが、緑ラインは85%、黄ラインとトラムの冷房化率は60-65%だ。
Guido氏に聞いてみよう。「私は80代」と自己紹介し始めた。Slferino通りで働いていた。「Comasinaからナビリオを通ってGabelle橋まで自転車で通っていたもんだ。もしも誰かが私を連れてってくれるなら、君たちに会いに行くことも出来るんだが。」R.Gravottaの電話がすぐ後で鳴った。電話の相手はマリアさん、92歳。買い物に行くのに付き合って欲しいと。「年金生活者なんだから、私に必要なものは買えるはずよね。」

(原文)
http://milano.corriere.it/notizie/cronaca/17_agosto_02/a-milano-caldo-record-raffica-chiamate-scatta-l-allarme-ozono-f6c3dec6-77b7-11e7-84f5-f24a994b0580.shtml