柏からイタリアニュース

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政府はあらためてコンテ首相の手に委ねられる。

2019-08-30 16:24:39 | 政治
Corriere della sera 28 agosto 2019 (modifica il 28 agosto 2019 | 23:49)
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Il governo nelle mani di Conte: «Non una somma, ma una vera coalizione»
L'«obiettivo» è essere il «nuovo Prodi» per sfidare Salvini. Il premier incaricato atteso al Quirinale alle 9.30

政府はあらためてコンテ首相の手に委ねられる。「統合ではないが、真の政治的連携だ」 その目的はサルビーニに対抗する新たなプローディとなることだ。コンテ首相は9時半に大統領官邸で指名を受ける予定。

「私は政府を切り回す役割を与えられただけではなく、M5Sと民主党が単なる1つの集合体でなく、よく融合し、統合され、連携されたものとなるようにしていかなければならないと考えている。」最近の日々の中で、コンテ首相とZingaretti民主党党首はほぼゼロの状態からこうした関係を築くに至った。

二人はそれぞれ首相とLazio州知事として何回かこれまで会談を持ってきた。しかし、そうした会談に誰にも特別な意味を気づかれることはなかった。コンテ首相続投にはレンツィ前首相の支援があったこと、過去にフィレンツェの法律学会がしばしばコンテ首相を招聘し、正統なレンツィ派の人間たちと接触する機会があったことを考えれば、あり得る話だった。が一方、この民主党のリーダーは首相府の人間たちを疑心の目でも見ていた。そして何かが変わったのが2日前のこと。二人は日に何度も電話で話し合った。そしてついに「政府の過去の約束を越える1つの固まった計画案」にたどり着いた。そしてその案はDi Maio M5S党首を中心にして検討された。こうして状況は協調の方向に変わってきたのだろう。そして昨晩最終的な調整の段階になって突然《政治家ではない者たちの政府》のグリッロが口を挟んできたが、コンテ首相はすぐにZingaretti民主党党首に意思を明確に伝えた。首相の任はいまも今後もコンテが対処、グリッロでもDi Maioでもないことを。コンテこそが新たな局面に対処でき、民主党とM5Sの間の2頭主義を越える目的に着手出来る人間であること、融和と統合と連携をめざす人間であることを。コンテの頭の中にあるのは単に一度失敗したgialloverde?な創造物で失敗した実験である、異なる政党同士が集まっただけの政府の運営のことではない。異なる政党をひとつの器に入れ、溶け合わせる試みだ。それまでDi MaioとSalviniの間のSNS上の争いを大きくしまいとしてきたが、仏ビアリッツで開催されたG7でのイタリア政府に対する警告は、M5SとLegaの争いに火を付けることになった。そしてコンテを首相に再任し、2極体制に戻った。まさにコンテは最終的にサルビーニと対決することにしたのだ。それはベルルスコーニと対決し、切ったかつてのプローディのようだ。民主党とM5Sの連合は左派で、Legaは右派。片やEU主義であり、片やEU不信派。片や教皇派、片やサルビーニの懐疑派。片や米国派、片やプーチンのロシア派。

メルケル首相とのEU関係が構築され、コンテ首相のかつての仲間の副首相と掲げた反EUの旗をブリュッセルで降ろした。コンテは会合の最後にすべて報告、(2時4分)、彼らは2時40分に入念に時間をかけた。トランプとの会談も難しいものではなかった。「どうやって関係を築いたかって? いつだったかトランプは私に私の背広について聞いてきたんだ。そこで私は彼に自分が好きなナポレターノのPaolo Di Favioを教えてやったんだ。それ以来、彼とはいい関係さ。」 この言葉は2日前のホワイトハウス発信のTwitterで確認されて驚かせた。もともとコンテの思想は、一般的なキリスト教民主党支持者のそれに似ており、協議の過程を通じて、首相の地位に選挙で選ばれる確かな道などないというアンドレオッティの古き教えを想起させたのだろう。

ひと月前、Forza Italiaの若い代議士たち4人がローマのレストランで会食をしているときに、同じレストランでコンテが一人で夕食を食べていた。「首相、一緒に写真を撮っていいですか?」と声をかけると、コンテ首相は応えて、「いいけど、もうすぐ私との写真なんて価値はなくなるよ。2~3ケ月後には大学の仕事に戻っていると思うよ。」 そんな親しく気さくな会話や笑いや仕草だった。そして今朝、大統領府でそれがどんなに間違っていたか、うまい具合にだまされていたかが証明された。

(原文)
https://www.corriere.it/cronache/19_agosto_28/governo-mani-conte-non-somma-ma-vera-coalizione-4348b216-c9d8-11e9-89f2-27d7028d49f0.shtml

Mattarella伊大統領とSteinmeier独大統領がFivizzanoを訪問。Fivizzanoで起きたナチスの無差別大虐殺を悼み、2度とあってはならないと誓った。

2019-08-28 12:26:58 | 政治
La Stampa 25 Agosto 2019

Nazismo, Mattarella e Steinmeier a Fivizzano: vergogna per le stragi, mai più

Il Presidente Sergio Mattarella, con il Presidente della Repubblica Federale tedesca Frank-Walter Steinmeier a Fivizzano durante la cerimonia di commemorazione
25 Agosto 2019


Mattarella伊大統領とSteinmeier独大統領がFivizzanoを訪問。Fivizzanoで起きたナチスの無差別大虐殺を悼み、2度とあってはならないと誓った。(Fivizzanoはトスカーナ最北端の小さな山間の町)

2度とあってはならない。Mattarella伊大統領とSteinmeier独大統領はFivizzanoの広場でそろって誓った。Fivizzanoの町では1944年8月17日から25日の間に周辺の集落で、合計174人の住民がWalter Rederに率いられたファシストの軍隊、16a 隊の Panzergrenadieren SSに所属する兵隊たちの大虐殺の犠牲になった。特にVincaの集落では4日間にわたり、カッラーラやLunigiana 周辺の村出身のイタリア人ファシストたちがドイツ人ファシストたちと一緒に、レイプ、幼児、妊娠中の婦女、老人への暴力を振るいながら大量虐殺を行った。この大虐殺でVincaの住民142人が亡くなった。大虐殺はGragnola、Monzone、 Piandimolinoでも行われ、174人が犠牲となった。ナチストたちはLucca, Massa Carraraで同様の虐殺を続けながらBolognaでも繰り返した。そして血の跡と恐怖を残していった。虐殺はイタリア人とドイツ人が一緒になって行った。「武器を持たない無防備な市民(その中には老人、子供、女性、なかには妊娠中の女性もいた)に対し、彼らは殺戮の狂気を解き放ったのです。そして今日われわれイタリア人とドイツ人が共にここに集まり、犠牲者に対し頭を垂れ、許しを乞うています。殺戮に加わった者たちの消しがたい個人の罪のほかに歴史的、政治的な罪もある。それは「見て見ぬ振りの罪」だ。この悲劇はわれわれすべてに対し重大な責任があることを物語っている。歴史はわれわれに教えてくれます。野蛮の前では、われわれが幾世紀にわたり築いてきた文明は一瞬にして無に帰することを。」とMattarella伊大統領は語る。

Mattarella伊大統領はさらに、「われわれがいまこの地を訪問していることは個人の責任であると同時に私たちすべての責任でもある。2度と繰り返さないと言う言葉は今日でもわれわれにとって重要な言葉だ。若い世代に平和な世界がもたらされ、人々の間の憎しみや嫌悪がなくなり、対話と相互の尊敬の気持ちの価値が優先された社会になることを望んでいる。」 Steinmeier独大統領はドイツ人兵士がもたらした憎しみと復讐の非人道性を認めながら語る。「ドイツ大統領として皆さんの前で、ドイツ人兵士たちが犯したことについて本当に恥ずかしい気持ちだ。皆さんの前で跪き、ドイツ人兵士たちが犯した犯罪の許しを乞います。私たちの犯したことの責任に終わりはありません。」

Steinmeier独大統領は語る。「ドイツでは大戦から月日が経ち、ナチスの犯罪を思い返すことも難しくなってきた。しかし、幸運にもFivizzanoの町が和解と再出発の場所となっているのです。たとえそれが許しと和解が約束されたものでないにしろ、少なくともそうした場所として認識されているのです。」 Mattarella伊大統領もあらためて語る。「歴史の記憶と真実は民主主義の基本です。良心が失われたときに恐るべき悲劇が生まれるのです。」そして、Primo Leviの一節を引き合いに強調する。「これは過去に実際起ったことだ。だから将来また起りうる。われわれの未来は破壊と人々の抑圧と大虐殺の過去に戻ることがあってはならない。こんなことがまた繰り返されるような条件を未然に防ぐことがわれわれの責務だ。」そして2人の大統領は、より結びつきを強くしたヨーロッパの構築のために歴史の記憶が不可欠の役割であることを訴えた。Steinmeier独大統領は語る。「1つのヨーロッパの良い未来のために歴史を共有する文化は重要です。過去を知る者がヨーロッパ共通のより良い未来を作るのです。反対に過去を忘却する者には不寛容と暴力が支配する未来が待っているのです。われわれの統合されたヨーロッパはひとつの約束のうえに成り立っている。それは、決して歯止めのないナショナリズムには陥らないこと、人種差別に陥らないこと、中傷誹謗と暴力を許さないこと。いま、ナショナリズムがヨーロッパ全体を覆うとしているとき、このことを思い起こさなければならない。」 Mattarella伊大統領は最後にこう語った。「ドイツの人々とイタリアの人々は共に、ナチズムとファシズムがもたらした最悪の場所から這い上がり、世界で自由でもっとも大きな地域であるひとつのヨーロッパを作ることに貢献してきたのです。」

https://www.lastampa.it/politica/2019/08/25/news/nazismo-mattarella-e-steinmeier-a-fivizzano-vergogna-per-le-stragi-mai-piu-1.37380382

コンテが首相辞任を表明した。今日、明日の大統領府の動きは?

2019-08-21 19:11:48 | 政治
Corriere della sera 21 agosto 2019 (modifica il 21 agosto 2019 | 10:52)

quirinale

Crisi di governo, cosa succede ora: il calendario delle consultazioni
Il presidente della Repubblica Mattarella ha avviato il primo giro di consultazioni: ecco chi incontrerà (e in quale ordine) tra oggi e domani. Il primo? Napolitano al telefono

大統領府の動きはどうなるか?今日明日の動きを見てみよう。
まずはじめはナポリターノ元大統領との電話相談(ローマ不在のため)から始まった。

本日21日の予定

- ore 16: 上院議長の Maria Elisabetta Alberti Casellati;
- ore 16.45: 下院議長の Roberto Fico;
- ore 17.30: 上院の議員グループ «Per le autonomie (Svp-Patt, Uv) » del Senato;
- ore 18: 上院のその他の議員グループ;
- ore 18:30: 下院の議員グループ;
- ore 19: 下院の議員グループ «Liberi e uguali» della Camera.

明日22日の予定

- ore 10: 上下両院のFI党議員 «Fratelli d’Italia» del Senato e della Camera;
- ore 11: 上下両院の民主党議員 «Partito Democratico» del Senato e della Camera;
- ore 12: 上下両院のForza Italia党議員 «Forza Italia - Berlusconi presidente» del Senato e della Camera;
- ore 16: 上下両院のLega党議員 «Lega - Salvini premier» del Senato e della Camera;
- ore 17: 上下両院のM5S党議員 «Movimento 5 Stelle» del Senato e della Camera.


(原文)
https://www.corriere.it/politica/19_agosto_21/crisi-governo-cosa-succede-ora-calendario-consultazioni-c992da32-c3e7-11e9-b4f3-f200f033f7a0.shtml

イタリア政府の危機深まる。今日の上院議会でコンテ首相がどう出る?

2019-08-20 18:20:07 | 政治
La Reppublica 2019/8/20

Crisi di governo, il giorno di Conte al Senato. Salvini: "Governo tutti dentro 'contro' di me che senso ha?"


イタリア政府の危機深まる。今日の上院議会でコンテ首相がどう出るか?サルビーニは相変わらず、『政府はみんな反サルビーニだ。それは何を意味するのか?』

法律家の世界から政治の世界で働いてきたコンテ首相は守りと攻めの2つの衣に身を包む。今日、上院でコンテ首相は政府の代表として首相に就任してからの15ヶ月の政府の仕事について評価する演説をする。同時にサルビーニに対する厳しい批判も込められるはずだ。サルビーニは13日前にトリノ・リオン間高速鉄道プロジェクトについて与党のM5SとLegaが真っ二つに割れた後、自ら首相官邸を訪れ、政府への協力はもはや出来ないことを伝え、5月の欧州議会で決まった”合意の実現”を目的として、この国の選挙の前倒しを推し進めようとしている。翌日サルビーニは声明を発表。その中で、高速鉄道プロジェクトの議論に対する不信任を表明。今朝のRadio24の番組で「政府はみんな反サルビーニだ。それは何を意味するのか?政府というのは何かを為すためには強くなければならない。」「われわれLegaには500億ユーロ規模の経済政策の案がある。まず最初にどんな案があるかって?まず減税だ。そして経済、エネルギー、投資を再び活性化させる。それをせずにわれわれはなんで政府にいるんだ?」とサルビーニは語る。

(原文)
https://www.repubblica.it/politica/2019/08/20/news/crisi_di_governo_conte_al_senato-233949397/?ref=RHPPLF-BH-I233944285-C8-P3-S1.8-T1