拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

6月9日ベオグラード(セルビア)

2008-06-14 | 旅メモ&旅日記(欧州)



2008年6月9日(月)

8:00朝食
8:30-11:30 歩いてクネズ・ミロシュ通りへ。
NATO軍が破壊した建物が多く残っている通り。
軍隊や警察があちこちで立っている。

その後そのまま歩いてカレメグダン公園へ。
ドナウ川の穏やかな流れが美しい。

11:30-12:00 マクドナルドで昼食。
メガマックミール(セット)340din
噂の?メガマックを初めて食べる。
(今さらかもしれないがこれまで機会がなかった)

12:00ホテルをチェックアウトをし再度聖サヴァ教会へ。

14:00-14:30 エアポートバスで空港へ  200din
(毎時00分JAT系SLAVIJAホテル前発)

BEG16:25/FRA18:30 LH3407


写真:カレメグダン公園

6月9日ベオグラード(セルビア)

2008-06-14 | 旅メモ&旅日記(欧州)



2008年6月9日(月)

FRA13:25/BEG15:15 LH3406

両替1EUR=約80din。50EUR両替。
エアポートバス16:00/JAT系SLAVIJAホテル前16:30(中央駅経由)200din(約2.5EUR)

SLAVIJA(スラヴィア)ホテル(JAT系2つ星)にチェックイン。シングル45EURO(朝食付)


歩いて聖サヴァ教会へ

17:00-19:00 聖サヴァ教会で路上ライブ

教会前はのどかな公園。
夏の欧州は19時でも明るく人も多い。
歌い終わると何人も握手を求めてきた。

教会内部を少し歩く。
賛美歌の調べに癒される。


19:30-21:30 歩いてスカダルリアにあるレストラン(ドウヴァ・イエレナ)へ。

VEALBROTH(ジャガイモ、玉ねぎ、にんじん、塩辛いチーズ、ハーブの入ったトラディショナルスープ)180din
MUCKALICA(ムカリツァ/肉、パプリカ、玉ねぎ、ハーブ、セロリを煮込んだもの)680din
コーラ110din

ブルガリアとハンガリー料理の間といった感じ。ウマイ。
生バンドの演奏付。クラリネットのおやぢがかなり良い感じ。

スカダルリアの歩行者天国?にはオープンテラスのレストランが何件かあり、どこの店にも専属のバンドがあるようだ。料理の味だけでなく、バンドで店を選ぶ?というのもあるのかもと思ったりもする。

自分の行った店はアコーディオン、クラリネット、クラシックギター、ウッドベースのカルテット。

他の店ではバリトンのおやぢがギター片手に歌っていたり、ウクレレやマンドリンがあったりしていい味の演奏をしており、古き良きヨーロッパといった趣き。

21:30-22:30 インターネットカフェへ。スピードはまずまず。日本語読みOK。1H100din


写真:聖サヴァ教会

正義と誇り

2008-06-13 | 旅人のひとりごと

旅をしていると、ほんの数年前、十数年前ここが戦火に包まれていたという場所を訪れることがあります。


今はすっかり落ち着きを取り戻した町並み。
自分が歌っていると、笑顔を返してくれる町の人達。

しかし同じ場所、同じ人達がその時、銃や爆弾を手に取り、殺し合いをしていたのだという事実に酷い違和感を感じます。


そんな時「正義と誇り」というものについてよく考えさせられます。



愛する人や家族の為、民族の誇りと自由の為、信じる神の為、、、人が武器を手に取り戦うとき、その胸にはいつも「正義と誇り」があります。

実際は金や利権、権力を手に入れる為に、盤上の駒を動かす指導者達によって、その「エゴ」が美化された言葉にすりかえられているだけだと自分は考えますが、戦地で血を流すのはそんなエゴとは無縁の人々です。


しかし例えエゴではないのだとしても、「正義と誇り」の為に人を殺し、自らも命を失うことは、本当に正しいことでしょうか。

しかし人を殺してまで守らなくてはいけない、「正義や誇り」は本当にあるのでしょうか。

「自分達は正しい」、「自分達は間違っていない」
、、、しかし正しいとか間違いってそもそも何なのでしょうか。


殺らなくては殺られるのが戦争という言葉を聞いたことがありますが、正義や誇りはとりあえず横に置いておいて、そこから逃げ出しちゃえばいいじゃないか?と思ったりするのはイケナイことなんでしょうか、、、。



戦争ではありませんが、自分の胸の中にもいつもちっぽけな正義と誇りがあります。

自分の中では決して譲れない正義であったり、自分自身を支えている誇りであったりして、そのような正義を他人に侵されたり、誇りを傷つけられると、ものすごくムキになる自分がいます。


自分の視点から見るとそれは至極当然のこと。
でも相手には相手の正義や誇りがあり、互いに正義と誇りを主張しあえば、そこで有形無形の争いが生じます。


しかしすべての人間は同じではありません。


容姿や性格、生まれ育った環境や文化、価値観は皆違います。
身近なところでは、好きな食べ物や洋服、音楽の好み1つとっても意見は分かれます。

それなのに自分が一番良いと思うものを、異なる意見、価値観を持った別の人間に「自分が1番正しくて君は間違っている」と主張することにどんな意味があるのでしょうか。



もちろんこちらがそのつもりが無くても、相手が一方的に自分の領域に踏み込んでくることはあります。

そんな時自分も「俺は悪くない」と、いつも激しく憤っています。(苦笑)


でもだったらそこから1度身を引く、という選択肢だってあるのではないか、、、そんなことを感じ始めています。


自分の主義、主張は変えない。
でも争うことは無意味なのではないかと。


以前、このひとりごとでもとりあげたことがありますが、チベットのダライラマはこの考えを実践している一人です。

中国に武力で自国を侵略され、先祖代々の土地を離れインドへ亡命。
しかし自分達の誇りも主張も捨てず、戦争とは違う選択肢を選んだ人です。
それはかつてガンジーがといた非暴力、非服従の考えと同じものだと思います。


でもダライラマやガンジーは決してその正義も誇りを失った訳ではないと思います。

ただその正義や誇りを、力ずくで正面からぶつけ合う方法を選択しなかっただけなのだと自分は思います。


ダライラマがチベットの地に再び足を踏み入れたとき、これまで語られてきた「戦争」という名の殺し合いを正当化する「正義と誇り」というものが、もう1度見直されるのではないかと、淡い期待を抱いています。


こんなことを考えながら、いつもこの胸の中のちっぽけな正義と誇りのおかげで、必要以上に苦しんでいる自分自身の日々の行いを反省している今日この頃です。(苦笑)


写真:NATO軍の空爆によって破壊されたベオグラード市内の建物。(セルビア08年夏)

西側諸国では「悪者」のイメージがある旧ユーゴスラビア体制側のセルビアですが、人々は穏やかで町も古きよきヨーロッパという感じでした。

東西冷戦が終わりを迎えようとした80年代後半~90年代、共産主義体制側であった現在のセルビアは、西側諸国にとって「邪魔な存在」だったのかな?と想像しています。

西側の仲間入りを目指し独立を主張した当時のクロアチア、スロベニア、ボスニア等の人々。西側の人々にとって彼達は「自由と正義」の為に戦うヒーローだったのかもしれません。

しかし一方で当時のセルビアにとって彼達は、いきなり武器を手にとって、自分達がこれまで築き上げてきた「法律」と「秩序」を乱す犯罪者だったのでしょう。

それは私達日本人が、「北の方面の国」で民主化を叫んで、独裁政権から独立しようとするグループが「正義」に感じたり、「宗教を盾にとった過激な人達」が、欧米諸国(今後は日本もその場になりうる)で、銃器や爆弾を使って政治的主張をすることを「犯罪」、「テロ」と感じるという構造等も、実は本質的には同じなのかもしれないと思ったりします。


ただ自分的には、「武器を手にとって人殺しする人達」は、たとえ理由はどうであれ、
「全部バカタレ」だと思います。

カレメグダン公園に残る遺跡(ベオグラード/セルビア)

2008-06-13 | 旅フォト(北欧・中欧・東欧)
殆どは18世紀以降のものと言われているカレメグダンの要塞ですが、ボランティア?なのか、修復作業を進めるグループがせっせと作業をしていました。

のどかなドナウ川の風景とうまく調和した遺跡だと思います。

カレメグダン公園(ベオグラード/セルビア)

2008-06-13 | 旅フォト(北欧・中欧・東欧)
サヴァ川とドナウ川の合流する丘の上に立つカレメグダン公園です。

紀元前4世紀には要塞が立っていたそうですが、現存しているものは殆どが18世紀以降のものだとか。

今ではベオグラード市民の憩いの場となっています。




聖サヴァ教会のイコン画(ベオグラード/セルビア)

2008-06-12 | 旅フォト(北欧・中欧・東欧)
教会巡りで楽しみにしている?パイプオルガンが正教会には無いので、いつもイコン画を眺めています。

聖サヴァ教会でもこのイコン画が気になったので、思わずシャッターを切りました。

賛美歌の調べが響く(ベオグラード/セルビア)

2008-06-12 | 旅フォト(北欧・中欧・東欧)
同じく聖サヴァ協会内部です。

この門を通った際、賛美歌のハーモニーが心地よく響いていました。


昔からなぜかバロック音楽やパイプオルガン、賛美歌の調べに惹かれます。

自分はクリスチャンではないのですが、ひょっとして前世は中世のオルガン奏者だったのか?などと、とんちんかんなことを思ってみたりして。


スピリチュアルなバラエティー番組を見過ぎだと言われそうです。

聖サヴァ教会内部(ベオグラード/セルビア)

2008-06-12 | 旅フォト(北欧・中欧・東欧)
ベオグラードの聖サヴァ教会内部です。

内部は修復中で、いつも教会に行くと必ず最初に探すパイプオルガンがここにはありませんでした。

正教会系はパイプオルガンが無いのでしょうか???

爆破された建物(ベオグラード/セルビア)

2008-06-11 | 旅フォト(北欧・中欧・東欧)
一方でまだ町中には9年前のNATO軍の空爆で壊された建物も一部残っています。

一見平和そうに見えるこの町の上空に、自分がギターを抱えて世界を旅し始めたわずか数ヶ月前に、多くの爆撃機が飛来し町が炎に包まれました。


戦争を知らない自分達にとっては何だか現実感の無い話のように感じますが、東京をはじめとする日本の都市の上空にも、約70年前には米軍の飛行機が飛んできて爆弾を落とした現実があります。


世界では本当に多くの人たちが「広島」や「長崎」であった出来事を知っています。


自分がセルビアを訪れていた頃、秋葉原で悲惨な事件がありました。


自分が東京に住んでいた頃、自分が乗る数本違いの電車で地下鉄サリン事件がありました。


私達が永遠に続くかのような錯覚を持つ、日本の平和な毎日は、爆弾のスイッチ1つで、簡単に吹き飛んでしまう脆いものだという事を忘れていけないのだと、そう教えてくれているような気がします。


ベオグラードの夕暮れ(セルビア)

2008-06-11 | 旅フォト(北欧・中欧・東欧)
ベオグラードの夕暮れに偶然通りがかった町並みの写真です。

危険なイメージがあったベオグラードですが、今ではすっかり落ち着きを取り戻しています。

町のレストランではアコーディオンやクラリネット、ギター、ベース等のバンドが夜な夜な演奏を繰り広げ、古き良きヨーロッパという感じでした。