kebaneco日記

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全量買取もうすぐスタート

2012年06月29日 | 折々の話題
今朝の日経(記事もチャートも)

 東京電力の下河辺和彦会長と広瀬直己社長は28日、就任後初めて記者会見した。来春の再稼働を目指す柏崎刈羽原子力発電所について、下河辺氏が「安全確保と地元の同意なくして前に進まない」と発言。その上で「(再稼働は)新生東電の経営にとって根幹のひとつだ」と強調し、同原発の再稼働が再建に不可欠であるとの認識を示した。

下河辺氏は東電の再建のための人なのであって、日本のエネルギー政策の再建を任せたわけじゃないので、こういう発言になるのは仕方ないとも言える。むしろ、会社更生法でキリキリと資産売却をして地域独占体制を根幹から変える覚悟もなく、資本注入による実質国有化という支援手段を選び、しかもその国有化が始まる前に国としてのエネルギー政策をきちんと示せなかった政府の責任は大きいと思う。

とはいえ、「5~10年の期間で考えると原発に頼らない東電は想定できない」とか「原発が経営の根幹のひとつ」的方向性で東電が「新生」東電としてスタートした日には、一体あの事故からの教訓はなんだったのかの振り返りもないまま、何が危険で何が安全なのかの検証もないまま、なし崩し的に原発再稼働じゃないか。原発のコストとしてあげられる安さが、どんだけ欺瞞的かみんな知ってるだろうに、使用済み核燃料の処理方法すら決まっていない片肺飛行の脆弱な発電手段だとだれもが知っているのに。来月から始まる再生可能エネルギーの固定価格買取制度のせいで電気料金が上がると、再生可能エネルギーだけが悪者だ。人間社会にとって何が望ましいかの議論もなく、現状維持・既得特権維持のための世論誘導もいい加減にしてほしい。

あたしは原発反対。「日本は資源が乏しい」という、ゴミを資源に変える技術がなかった時代の発想からの転換さえできれば、いろんな可能性があると思っているので、脱原発でも十分やっていけると信じたい。でも多分、「つなぎ」として誰の目から見ても問題がないと思える原発だけ再稼働し、徐々に原発依存度をゼロに持っていくことが最も現実的なアプローチなんだろう、とも思う。もしも地域独占体制にメスが入れられないなら、そして、税金で東電を支えるのなら、せめて、再生可能エネルギーのパイオニアとして新生東電を経営してほしい、このチャートのような再生可能エネルギーの加速的増加状況に水を差さないでほしいと「根幹のひとつ」の「ひとつ」という部分にかすかな望みを寄せているkebaです。

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