ランチとお酒ですっかり調子が出たkebaneco一族、今回のメインイベントの一つ、奈良国立博物館へ特別公開中の金峯山寺(きんぷせんじ)仁王門の重要文化財・金剛力士立像2躯を観に行く。
奈良博には、「なら仏像館」という素晴らしい建物がある。そう広くない市内中心部に、あまりにも多くの世界遺産や国宝がありすぎて、霞んでしまってるのが気の毒になる。いまの仏像館は、奈良博物館本館だった。奈良で最初の本格的な明治の西洋建築は、1969年に重要文化財に指定され、その後2010年から「なら仏像館」として再出発している。最初の写真はその仏像館を入り口の反対側、西から見たところ。
今回のお目当ての金剛力士立像は、吉野の世界遺産、金峯山寺にある国宝仁王門に安置される5.3メートルの立像。東大寺南大門の像に次ぐ巨大さ。2019年夏に仁王門の解体大修理のために搬出されて、仏像館の文化財研究所で保存修理作業を終えた後、仁王門の修理終了までを期間として(=2030年くらい?)こちらに寄託されているのだという。仏像館全般は館内写真撮影不可だけど、この金剛力士像だけは展示室内からの撮影OKとなっていた。
我が一族は東博の友の会会員なので、常設展は入場無料。仏像館は別料金だろうと思いつつ、ダメもとで聞いてみたところ無料とのことだった。ありがたいけどなんだか申し訳ないと借りた(申し訳なくなくてもいつも借りるんだけど;笑)オーディオガイドも、ガイド機のリニューアルとやらでわずか200円。さらに申し訳ない気持ちになった。が、寄付をしようにも、透明な募金箱には高額紙幣しか入っていない。募金箱の前で、ん〜と唸ってからまずは展示室へ(苦笑)。雨がしとしと降る昼下がり、常設展示物も含めてゆっくり鑑賞。
じゃじゃ〜ん 新旧ガードマンの競演。現代の警備員さんが小さく見えすぎる(笑)
吽行像(向かって左;東大寺とは逆なんだよね〜)
こんな時じゃないと見られないから、と裏に回って拝見した。裏から見ても手の甲はすごくリアルに彫られている。が、表があれだけ筋骨隆々だったらさぞや立派であろうと思われた肩や肩甲骨や背骨のあたりは、、、、。こりゃ手ぬきじゃぁありませんかい?と
正面に回って見上げると「みぃ〜たぁ〜なぁ〜」と睨まれ
怒りをうちに秘めてるとわれる吽行像が、足の甲にまで怒りを表しておられた
右側の阿行像の前に移動
筋肉むきむきで、声を上げてものすごい形相をなさっておられる
なので、こちらは後ろにまで回ったりせずに大人しく拝見
今より人々の身長が低かったであろう14世紀、こんな大きなガードマンが入り口に立っていたら、お寺に入ろうとする邪悪なものは退散したに違いない。
というわけで我々も退散。道路を渡って振り向くと、鹿さんが静かにPRに協力しておられました。これはいわゆるステルスマーケティグってぇものでしょうか(笑)?夕食までちょっと時間があるので、チェックインしてホテルで一息入れよう、とバス停を探して歩きつつ、前回素通りしたお向かいの氷室神社に立ち寄った。
右手前の氷に、おみくじを貼っつけてメッセージを読むのがお作法とな
枝垂れ桜は満開であった
ここからバスでJR奈良駅に向かう。前回と同じホテル、前回と同じコーナーツインの部屋。前回は4階だったけど「今回は最上階をご用意しました」だって、ラッキー。お部屋に備えられていた緑茶を入れて、散策の途中で購入した桜餅で一息。1時間くらいゆっくりした後再び移動開始。
再びバスに乗って、今度は奈良ホテル近くにある一軒家のイタリアンへ。バス停を降りて歩いていると、管理をしている表具店に前日までに連絡して予約しないと中に入れないのであきらめてた、奈良のピラミッド(?)頭塔が目に入った。
裏からだし遠目からだけど「おお〜、これかぁ〜」とパチリ
奈良時代に東大寺の僧が作ったとされる、方形の封土を3段に築き、その4面に石仏を配列した土塔。浮き彫りの石仏が13個ある、奈良時代の数少ない石仏群として有名、だそうで史跡指定を受けている。こんな形でお目にかかれるとは想像だにしておらず、ラッキーな巡り合わせに足取りも軽くなった。
初日のディナーは梛の木(なぎのき)
梛の木という音は、仏像館のオーディオガイドの「(この仏像は)香りの良い梛の木で作られている」という説明を何度も聞いていたので、名前の由来を知ったところだった。ならまちほどは有名じゃないけどおしゃれな雰囲気のある高畑と、奈良ホテルなどのあるエリアのちょうど真ん中あたりに位置している。高畑もきたまちも今回カバーできていないし、そもそも若草山も春日大社もまだなので、やっぱり「次回」が必要だね、なんていう話をしながら、大和野菜などの地元の素材で作られた食事をいただいた。埼玉県出身のシェフとも、奈良の話などしながら楽しいひとときを過ごした。
そしてこの日最後の移動は再びバス。駅まで戻って初日終了。1万4,000歩歩いたよ。
この金剛力立像を見るだけのためでも 行った価値がありますね!
梛の木。。。うちにも 大きな木があります。
古い家には鬼門に植えてあることが多いようですが 多くの神社のご神木にも
なっています。
一枝花瓶にさしておくと 不思議とひと月たっても 全然枯れず
花瓶の水も減らないし 水が汚れません。
すごい生命力に感嘆します。
これほど大きいとは ガードマンとの対比がすごいです。
血管や筋肉の付き方など とてもリアルですね。
筋肉は若隆景みたい。今さらの質問ですが
これは木像ですよね。
新旧ガードマンには笑ってしまいました。
梛の木、神社によく植えられている神聖な木らしいですね。
梛の木の葉を鏡の後ろに貼り付けておくと恋が叶うとか。
今更ですけど。
梛の木、ようさまのお宅にもあるんですか〜!
春日大社の御神木として大事にされていて、
境内に国指定の天然記念物の梛の樹林があるそうです。
そんな生命力があるんですね〜
あたしは去年の正倉院展を見に奈良に行った時に
観光案内所の藤山直美似のお姉さんに「素敵ですよ〜、個人的にとてもおすすめ」的なことを言われ
初めて知りました、奈良入門者です〜
そうなんです、筋骨隆々ですごい迫力でした。
はい、この立像は仏師の康成作で木造・彩色です。
門番っていうか、そういうお役目の人たちなんで
偶然撮った写真をアップしながら、新旧揃い踏みだなぁ〜って思いました。
そうそう、縁結びの木とも言われるので、お店の名前にしたとおっしゃってました。