kebaneco日記

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身の切り方

2012年01月21日 | 折々の話題
狼少年状態の「身を切る覚悟で」発言繰り返しの民主党。衆院定数を小選挙区で5議席、比例代表で80議席削減する案を決めた。小選挙区は山梨・福井・徳島・高知・佐賀の5県で1つずつ減る。一票の格差を是正するという当然しごくのことなのだけど、問題はなぜ比例を80減らして「身を切る」とするのか、だ。

そもそも、国会議員のくせに、なぜ県知事より小さな選挙区の代表なんだ?小選挙区が大量に死に票を発生させることは、常識的に考えれば子供でも分かる。なのにそこには全く手をつけずなおかつ比例代表議席を減らすってどういうロジックなんだ?さらに死に票を増やしたいといっているとしか思えない。切られてる「身」って、少数選挙で不利と言われる少数政党の身であり、それは死に票累累によって失われる自分の意見を国政に反映させる機会という、あたしたち有権者の身じゃないのか。しかも、相手に不利な制度にする=自分に有利な制度に変える、ってことであり、既存政党の民主・自民・公明の「焼け太り」ねらいじゃないか、と怒り心頭である。

今の政治を見ていると、やっぱ日本の一億の民には、民主国家の政治家として国民を代表できる資質を持った人だけで現在の議員定数を満たすだけの人材がいないのだと痛感する。そう思って見ている政治の世界に、まともな人が飛び込むとは思えない。そうすると、さらにまともな人間が政治に興味を持たなくなる。教科書にお手本として載せたいような悪循環の好例じゃないか。そうしてまた、kebaの壮年の主張が正しいのだと確信する。

身を切る覚悟があるなら、国会議員を全員比例代表にして、国会を一院制にせよ。各政党は候補者を厳選せよ。旬の過ぎた芸能人とか、若いころから国のお金で育成されて自分でお金を稼ぐことを知らないようなスポーツ選手とか、政治経験皆無の人寄せパンダの目くらましは、もうたくさんだ。一院制になって議員が半分になれば、今よりはましな国民の代表が、今より少なくとも2倍の時間をかけて、国民にとって重要な問題について議論を尽くせる条件は整う。そうすれば本当に自分たちの代表として国会議員になってほしい人が、立候補してくれる可能性は今よりは高まるはず。

そして、一院制にすれば、仮に議員1人当たりの歳費を減らさなかったとしても、一院分の議院・国会・国会議員関係の公務員数と関連経費が削減できる。議員宿舎だって半分くらい不要になる。黒塗りの車だって半減、選挙も半減、エコじゃ。そして、全員比例代表にすることで一票の格差も一挙に是正できる。人数が少なくなれば、能力のない議員は次の選挙まで恥ずかしくもアホを晒すことになり、比例の順序は下がるに違いない。こうやって政党は否が応でも候補者の「品質管理」やら「在庫管理」をせざるをえなくなる。結構いいアイディアだと思うんだけどなぁ~

選挙制度改革は、党利党略や目先の数合わせや臭いパフォーマンスじゃなくて、「国会議員」という「業界」の命運がかかっていると思ってやってほしい。その覚悟があってこそ「身を切る覚悟」という言葉に真実味が出るのだと思う。

どじょうご一行様の、誰かが作った台本のセリフ棒読みの臭い田舎芝居に騙されてはいけない。

写真はWall Street Journalの日本版より

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