野のアザミ

日頃感じたこと、思ったこと事などを書きとめておきます。

藤野忠利展

2017-07-17 | ギャラリー

藤野忠利展に出かけた。藤野氏は「具体」の流れをくむ作家だ。会場は宮崎県立美術館2階の県民ギャラリー。
着いたはいいが、駐車場は、入口に「満車」の赤い文字。出庫する車があるかもしれないと思い、駐車場内に車を入れてみたが、どこも車、クルマ、くるま。仕方なく、少し離れた臨時駐車場に止めた。夏休みが目の前の真っ昼間だ。夏の日差しはガンガン、日なたと日陰はコントラスト強烈この上なし。そのため、ビル陰や木陰を伝うように美術館へ足を運んだ。
会場へ入ると、まず目に飛び込んだのは子供たちの作品。藤野氏主宰の現代っ子センター生徒の作品だ。後で観ることにして、まず奥に展示されている藤野氏の作品会場へ。

なんだか明るい。以前よりとてもシンプルな気がした。自由に切り抜かれたコーヒー豆袋が、アクリルかなにかで着色され、キャンバスに踊っていた。色彩ははっきりと明るく、形はシンプル。思うままに手が動き、作品が出来上がっていったようだ。展示作品約30点の内、数点にアンリ・マティスの切り絵を観た時の感覚に似たものを感じた。そういえば、マティスの名言に「切り紙絵では色彩の中でデッサンすることができる」というのがあるようだ。「切り紙絵は、ジャズの精神と一致します。」とも。この言葉をキーワードにすれば、藤野氏の作品は、そう、即興作品と呼んでいいのかもしれない。サインが入った作品もあったが、これは少しピカソっぽかった。いい作品を作るなど思わずに、気の向くままに無心で制作に励む時に、新しい展開が出来るのかもしれない。
藤野忠利さんは、もう80才を超えた。この歳にして制作意欲衰えず、毎朝6時頃から制作されているようだ。今後の展開も楽しみにしたい。

後で観ることにした子どもたちの作品には、藤野作品に負けず、色彩も形も踊っている作品がいっぱいあった。「型にはめない、はまらない」が、藤野忠利氏の目指すところか・・・。












下記は子どもたちの作品