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ゴーヤ大好きクマゼミ君

夏の朝はうるさい。畑のすぐ側には、隣家のシマトネリコの木が1本。毎年の事だが、学校が夏休みの頃になると、クマゼミの大合唱がはじまる。「シャーシャーシャー」、または「シーワ、シワシワシワ」。私の耳には「ワーシ、ワシワシワシ」と聞こえる。子どもの頃から地元で馴染んだクマゼミの名前が、ワシワシだったからだろう。
クマゼミは大型のセミだ。ずっと以前は、エンジュの木などなかったから、止まっているのは、もっぱらセンダンの木だった。多くは高い所に止まっていた。長い竹竿の先に小さな網を付け、そーっと背後から近づいた。しかし、敵もさるもの。もう少し、という時に気付かれて、逃げられることが多かった。しかし、エンジュの木には、低い所にもたくさん。たまには手づかみでも捕まえられる。捕まえようとするのは人間だけではない。要所要所には、コガネグモが糸を張りめぐらせている。たまには、糸に引っかかってもがいているものや、すでに糸でぐるぐるに巻かれたものを見かける。しかし、先日の光景は初めて。一匹のクマゼミが、背丈より上に伸びたゴーヤに「ゴーヤ大好き!」とばかりにしがみついているのだ。時間はまだ午前7時前。朝日を浴びて、なんだか気持ち良さそう。ゴーヤの汁を吸ったのかどうか最後を見定めなかったが、眠気も残っていて、なんだかゆるり気分だった。
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