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020年度・二級建築士受験ブログ講座「建築法規」Vol.6:採光・換気・階段形状等の一般構造規定

2020-04-28 08:39:04 | ビジネス・教育学習
◇出題傾向分析と法改正部分への注意
 ・この分野での出題傾向は、例年2問で、1問が5択式混合文章問題で、1問が図形問題での出題。
 ・図形問題は、R1年が「ホルム対策計算」、H30年とH27年とH25年が「天井高計算」、H29年とH24年が「有効採光計算」
 ・素直に推測すると「有効採光計算」の図形問題だが、階段形状の図形問題が出ても不思議ではない。
 ・一級建築士試験(H26)で出題事例があり、そろそろ二級で出題されるのではないかと推察する。
 ・その根拠は、蹴上げと踏面の算定で、一段ずれが生じる事で、学生が計算ミスをします。
 ・すなわち、2階に上がった時の蹴上げの段数と、踏面の段数が1段異なるからです。
 ・イメージをつかむには、一級建築士試験(H26)の階段形状の図形問題を参照すると分かります。
 ・加えて、今回の法改正事項に、法30条2項において、小屋裏遮音だけでなく天井面での遮音を認めていることに注意が必要です。
 ・改正法の部分は、出題傾向の注目する部分だと思っています。

◇有効採光計算の図形問題
 ・大きく分類すると次の3種類に分類できます。
   「有効採光面積算定」「隣地境界線との隔離距離算定」「居室の最大床面積算定」
 ・これに、境界線との間に「川」がある、1階と2階の軒先に段差があるなどの要素が加わります。
 ・いずれにしても、「有効採光面積=居室の開口面積×採光補正係数」という基本算定式が重要です。
 ・この計算式は、しっかり頭の中に入れておくことが肝要です。
 ・あとは、採光補正係数の計算をはじめ、法令集を索引するだけで、理解できるはずです。
 ・加えて、試験問題レベルでは、天窓の採光補正係数は「3」と覚えても支障はないと思います。

◇換気計算(ホルム対策計算を含む)
 ・令20条の3第1項に定義する、換気設備を省略できる火気使用室の規定が重要と考えています。
   一号:密閉式燃焼器具等を使用している室(具体的には洗面・浴室)
   二号:床面積の合計が100㎡以内の住宅又は住戸に設けられた調理室
      (密閉式燃焼器具等又は煙突を設けた設備若しくは器具に係るもの以外)
     発熱量の合計が12kW以下で、当該調理室の床面積の1/10以上の有効開口面積を有する窓等を設けたもの
      (0.8㎡未満のときは、0.8㎡とする。)
   三号:発熱量の合計が6kW以下の火を使用する設備又は器具を設けた室(調理室を除く)で、換気上有効な開口部を設けたもの
 ・ホルム対策図形問題同様に、R1年に出題されたところなので、出題確率は低いけど重要です。
 ・100㎡以内の住宅、発熱量、有効換気面積と、数値が絡むので、問題文が作り易い部分ですからです。
 ・ホルム対策の計算問題は、「令20条の8第1項一号イ」は重要
   技術的基準による必要有効換気量「Vr」は、次の式によって計算した値以上とする。
    Vr=nAh(㎥/時間)
    n:時間当たりの換気回数(住宅等の居室は0.5、その他の居室は0.3)
    A:居室の床面積(㎡)  
    h:居室の天丼の高さ(m)
 ・なお、法28条2項(1/20の窓面積)がホルム対策の居室換気設備を免責できないことに注意です。

◇天井高算定の図形問題
 ・「居室の断面積÷底辺」の二次元的問題と、「居室の容積÷底面積」の三次元的問題の2種類ある。
 ・子供のころの算数の問題と同じなのです。

◇階段形状問題(これまでは混合文章の5択式問題のみだが、図形問題も予測できる。)
 ・令23条の表から、用途別に階段幅、蹴上げ、踏面寸法の法令への適合性を確認する。
 ・ただし書きで、戸建住宅の蹴上23㎝以下、踏面15㎝以上を容認していることに注意する。
 ・廻り階段の踏面計測位置は、内側から30㎝の位置。
 ・また、側壁の有無に関わらず、階段には、片側に必ず手すりが必要(令25条)。
 ・予測できる図形問題では、蹴上げから算定した段数と踏面の段数と1段異なることに注意。

◇法改正による、法30条に関する新規問題が予測されることに注意。
 ・従来、法30条で遮音の為の界壁は小屋裏、天井裏まで達することを必須条件としていた。
 ・法改正で同2項に、遮音界壁と同等の性能を有する天井による遮音を認めている。
 ・試験の問題文を想定すると、「次の記述は、正しいか、誤っているか。」において、
   ⇒長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、小屋裏又は天井裏まで達せしめなければならない。
  解答は誤り(法30条2項):政令で定める技術的基準に適合する天井であれば、必ずしも、各戸の界壁は、小屋裏又は天井裏まで達せしめなくてもよい。
             「小屋裏又は天井裏まで達せしめなければならない」と、必須条件としている設問の記述が誤り。

2020年4月28日 by SHRS(シュルズ)一級建築士、建築基準適合判定資格者
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