庭の片隅に今年もひっそりと『一人静』が咲いた。
聞くところによると、この『一人静』、どうやら高山植物らしい。
カミさんの友人が遊びに来た時、「どうしてここに一人静が咲いてるの?」とたいそう驚いていた。
街中の住宅街では絶対に見ることはないそうだ。
私もカミさんも種を蒔いたことも、植えたこともない。
なのになぜ?
たぶん、野鳥が持ってきたんだろうね。
持ってきたと言うよりも、糞をした時に一緒に種を落として行ったと思う。
そして、この『一人静』。カミさんの友人が言うには、別の名前もあるらしい。
実は結構増えると言うのだ。
そして、あまりに増えすぎると、今度は『一人静』ではなく、『千人うるさい』と呼ばれるらしい。
でも、どういうわけか、うちの『一人静』は何年経ってもひっそりと一人静かに咲いている。
たぶん、増えると私とカミさんから、「うるさい!」と言われるのが分かっているんだろうね。
ふと、そう思ってしまった。