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夏の雲仙登山~新道を行く!~(長崎県雲仙市) その1

2012年08月17日 | 山のお話

8月4日(土)晴れ
今年5月に開通したばかりの雲仙の新登山道を登ってきました

この日は来年開催される『2013長崎しおかぜ総文祭』の中で行われる自然科学部門の巡検(*いろいろな所を調べて回ること)を、本番さながらに行うということで、県内から約200名の高校生たちが雲仙の仁田峠に集まっていました。

 

本番当日はこのように長崎県の高校生達が全国から集まった高校生達をグループごとに案内して回ることになるのだとか。所々立ち止まって、雲仙に自生する植物の紹介や地形の説明などを行い、全国の高校生達にその魅力を伝えることが目的のようです。

妙見岳へ登る道の途中でふと後ろを振り返ると、眼下には雲仙市を一望する素晴らしい景色が広がっていました 遠くに見える青い湖はおしどり池で、その向こうには千々石断層橘湾を望むことができます。 

妙見岳のロープウェイ乗り場に到着~ 生徒達はここで島原半島ジオパークにお勤めの寺井邦久先生から雲仙の噴火の歴史や地形についてレクチャーを受けていました。山に入る前に専門家のお話を聞き、その山の特徴を少しでも知った上で歩くと、目に入ってくるものが全く変わってくるので、この時間はとっても貴重ですね

この時期雲仙にたくさん咲いているのは、アジサイ科のノリウツギの花。白い花びらのように見えるのは装飾花で、まるで花の周りにたくさんの小さなモンシロチョウが羽ばたいているかのように見えます

ピンク色のシモツケの花もたくさん咲いていました バラ科の植物ですが、ご覧の通り花は全く違っていて、細かくて小さな花がたくさん集まって一つの固まりを作っています。

これはセリ科のシシウドの花。別名をレースフラワーと言って、真っ白でレースのように繊細で美しい花を咲かせます

妙見神社に到着~ 神社の左手にあるマユミの木は、秋になるとまるで花が咲いたようにピンク色の実をたくさん付けますが、今は周りの樹々と同じように緑色をしています。妙見神社で山の神様にご挨拶をして、どんどん先へ進みましょう

こちらはシソ科のウツボグサ(靫草)。和名は円筒形の花穂が弓矢を入れる靫(うつぼ)に似ていることに由来するのだとか。またその花穗は夏枯草(かごそう)といって、利尿・消炎作用のある生薬で、主に韓国や中国で生産されるそうです。腎臓炎や膀胱炎などに効くそうですよ~

草花を観察している間に新登山道の標示を発見途中の道が細いのか、どうやら一方通行区間があるようです。次回はいよいよ新ルートに入って行きます

その2へ続く