
5章
愛の章
「愛、自分の意志とは関係なく、ある日ふと
客のように訪れてくる生の貴重な贈り物です。」
平凡な
あなたを愛します
私は平凡なあなたを愛します。
「平凡な者にまで和尚様から直接連絡をいただくとは。」
このように話すあなたを愛します。
法会が終わった後
照れるように近づいてきて暖かい投入を1本差出しながら
「和尚様、差し上げるものがこれしかありません。」
逃げるように去っていく
とても平凡なあなたを愛します。
なぜなら
私たちみなが
実は知ってみると
至極平凡だからです。
どんなにお金や権力が多いといっても
どんなに有名で大きな成功をなしたといっても
どんなに外見が優れていて、頭がよいといっても
人との関係の中で苦しく
家族のことで心を痛め
誰かが一緒にいてもなぜか寂しさを感じ
他人から認められたいという
その心はみな同じだからです。
だから、自ら平凡だという
自分の前にいる
大切なあなたを
愛します。
ヽ
私たちに愛がなかったら
私たちの人生は大きな意味なく、瞬きする間に
過ぎていくことでしょう。
愛は世の中を現在に停止させておく能力があります。
ヽ
愛がある時、世の中が美しく見えます。
美しく感じることは自分の中に愛があるからです。
人生の中で愛がかれていくと感じる瞬間、瞬間
美しさを身の回りで探して感じてみなさい。
そこに愛が存在します。
ヽ
あなたが美しい理由は、
他の人より素敵で能力があって、魅力的だからでは
ありません。
世の中にあなたのような存在があなたしかいないからです。
特別なあなたをあなたから愛してください。
ヽ
夜空の無数の星の中にひとつを見ます。
地球の多くの人々の中で自分が今、その星を見ます。
人と人の出会いもこのように数千万分の1の
偶然のような必然で因縁を結びます。