勤労感謝の日

2021-11-23 09:20:06 | 日記
 11月23日は勤労感謝の日だ。農家の皆さんにとっては今日の日辺りはほぼ今年の収穫の作業を終えた頃でその労をねぎらうという意味を込めた日として祭日が設けられている。昔は新嘗祭として五穀豊穣を願い今年の収穫に感謝する日とされた。
 今は機械化されて稲の刈り取り作業も一人で一気に刈り取りから脱穀して袋に詰め込む作業もあっという間に出来上がってしまう。まだ機械化されていなかった昭和30年代の刈り取り風景は一家総出で鎌で刈り取り一定の大きさに束ねて行きそれを稲木という稲の束を干す作業があり、数日干した後それを足踏みで回す脱穀機で稲の穂を取り出して俵に詰め込むこの一連の作業があった。しばらくして石油発動機があらわれ足踏みから動力での脱穀に変わったがそれでもほとんどの作業は人の力だった。
 春の田植えと真夏の田んぼの草とりに秋の収穫とこの一連の作業の労たるや大変なものだったに違いない。それでかどうかしらないが 、たぶんそうだろうが腰の曲がった老人をよく見かけたが前かがみの多い稲の農作業は身体に大きな負担をかけたに違いない。畔道には大豆を植えて少しでも収穫を増やそうとした知恵もあった。稲の穂にあるもみ殻を取り除く作業は各家ではできなくて一定の作業場に持ち込んで精米も一緒にやるようだった。私の幼い頃だが一升瓶に玄米を入れて細い木の棒で突いて糠を取った覚えがある。昔の江戸時代の精米の方法はどんなものだったのだろうか。
 今の飽食の時代、何となくごはんをいただいているが食卓に上るまでのコメにこれだけの多くの労力がかかっていることが頭にあるだろうかとふと思う。コメだけではなくて野菜に魚に肉などスーパーの店頭に並ぶまでどれだけの労力がかかっているだろうかと思うと感謝しなければならないことが随分あるのではないだろうか。今日は勤労感謝の日だ。感謝感謝の毎日を送ろうではないだろうか。