春本番の弥生3月が始まった。今日は穏やかな晴天で心も気持ちも弾む。3月といえば奈良東大寺二月堂での「お水取り」(修二会)が今日から14日まで執り行われる。修二会に参加する僧のことを練行衆といい人数は11人と決まっている。11人は結願の3月15日まで相当な行事を執り行う。
11人にもそれぞれ位がある。トップの首座を和上といいあの鑑真和上が人々に知られている。次が大導師でその次が咒師(しゅし)で第四が堂司(どうつかさ)という。和上、大導師、咒師は精神面の主役だが、堂師は物や装飾などの物を担当する。以上の4役を四職(ししき)とよばれる。あとの7人は平衆(ひらしゅ)と呼ばれ「北座の衆」が2人いて、上位を「北座の衆1」次を「北座の衆2」と呼び「北座の衆1」は堂司を補佐する。「南座の衆」も2人あり同様1と2がある。その次が「中灯」(ちゅうどう)で修二会の記録を一切任される。「処世界」という不思議な職名があり、四職の侍者をつとめたり内陣の掃除をする。「処世界」も弟分がいて「権処世界」がある。以上が11人の呼び名である。
以上は司馬遼太郎氏の「街道をゆく」から引用したものである。
今日の朝刊の「8050」問題という記事が出ていた。これはひきこもる中高年と高齢の親が孤立する問題だそうだ。2019年40~64歳の中高年の引きこもりが全国で61.3万人いると推計されてそれ以外の若年層を入れれば100万人以上という。先日医療費の窓口負担が2023年から2割になるとのことで今のうちに歯の診断をしておこうと歯医者を訪問して歯周病などの検査をしてもらった。行きつけの歯医者で「8020」は完遂できそうですと自慢して帰宅したが、多くの高齢者の皆さんは同様に立派な自分の歯をお持ちのようだが、今度はなんと「8050」という新たな問題が浮上したようだ。