チャバネコウハシショウビン(Pelargopsis amauroptera) Brown-winged Kingfisher
夕方の静かなマングローブ林。
潮が満ちてきていて、シオマネキ達はいそいそと各々の穴に入っていった。
川には潮に乗ってコトヒキやオキザヨリの仲間が入ってきていて、ゆらりと波紋を立てる。
すると、辺りに「ピィーピュー」という口笛のような声がこだまし始めた。そのうち、「ギャギャギャギャ・・・」としわがれた笑い声のような声が連続で聞こえた。これらはチャバネコウハシショウビンの声に違いない。
次の瞬間、スーっと巨大なカワセミが目の前を横切った!その巨体は夕日を浴びて太陽のように眩しくオレンジ色に光り、真っ赤な嘴とカワセミブルーに輝く腰は私の目を釘づけにした。
チャバネコウハシショウビン!!
チャバコウは目の前の枝にとまるとすぐに川へ飛び込み、魚を捕らえた後飛び立ってマングローブ林の奥に消えた。
【2010/08/05/マレーシア Langkawi,Malaysia】
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カザリオウチュウ(Dicrurus paradiseus) Greater Racket-Tailed Drongo
成長とともに新しく生えてくる尾羽の羽軸がとてつもなく伸長するカザリオウチュウは、かなりステキ度の高い鳥。
朝夕に3羽程度の小群で採餌していることが多く、しばしばアカメチャイロヒヨやムナフムシクイチメドリと一緒に採餌して混群のようになる。枝にとまってヒタキのようにフライングキャッチをよくするが、この時にヒラヒラと尾羽をたなびかせて飛ぶ姿はサンコウチョウを彷彿とさせる。ラヤ山でこの群れを見た時には丁度カザリオウチュウがいる方向から「コキィン!」とまるで鉄鉱石を打ち鳴らしたかのような、よく通る1音の声が聞こえたけれど、ラヤ山以外の場所ではこの声が聞かれなかったことからカザリオウチュウの近くに居た別の鳥から発せられた声かもしれない。
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複雑でけたたましい声で鳴くカザリオウチュウ。もしかするとこの近くで営巣していたりするのかもしれない。
この公園の中でも一番暗くて湿った場所に居るカザリオウチュウを見ていたら、蚊の猛攻を受けて体中が猛烈にかゆくなってしまった。
【2010/08/05/マレーシア Langkawi,Malaysia】
アジアジムグリガエル(Kaloula pulchra) Chubby Frog
民家の外灯の下には、沢山のカエルたちが集まっていた。カエルたちは外灯の光に集まる小虫たちを食べに来ている様子で、しきりに跳びはねては虫を捕まえていた。この民家は水牛の放牧地がすぐ近くにあることもあり、格好の餌場になっているようだ。この集まり様、ここはきっと蛙たちにとっての「夜市」なのだ。
この個体は7cmほどもあり、おそらくメスなのであろう。小さいオスに比べてぷっくらしていてかわいらしい。
ヘリグロヒキガエル(Bufo melanostictus) Black spined Toad
カエルを見ていると、野良猫が遊びたいらしくて例のごとく擦り寄ってきた。ところが跳ねるヌマガエルを見た瞬間に目の色を変えた猫は猛進し、かなりの跳躍力を誇るヌマガエルに猫パンチの嵐を浴びせた後“仕留めたり”と言わんばかりに口に咥えて満足気であった。どうせ食べないくせにね。
手前から、ランブータン、マンゴスチン、ドゥク。
別の日の夜のこと、ロッジの近くにある広場で催される夜市に行ってみた。立ち並ぶ屋台の食べ物はどれも破格で、串物やナシゴレン等がものの30~90円程度で買えた。安いのをいいことに少々買いすぎた私達は安いが薄っぺらい味の食べ物を食べ切るの苦労することになるのだった。
【2010/08/04/マレーシア Langkawi,Malaysia】
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カニクイザル(Macaca fascicularis) Crab-Eating Macaque
観光客が訪れる売店や、リゾートホテルの前には決まってカニクイザルがたむろしていた。観光客から与えられる餌や、施設から出た食品のゴミを狙っているのだ。
しかし、この滝の売店付近に集まるカニクイザルの集団は他の場所の集団とはひと味違った。
見ていると、食べ物を持っている人間の子どもから無理やりおやつを奪い取って子どもを泣かせていたり、挙句の果てには売店に侵入して店の売り物を強奪していく個体まで。すると怒り狂った売店の女性店員は、Y字のパチンコを持ち出してきて怒鳴り散らしながらカニクイザルに向ってストーン・シュートを繰り出していた。
そんな一部始終を横に、カニクイザルにカメラを向ける私は、食べ物など持ち合わせていないため少しも攻撃などされずに済んだ。
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“眠いねぇ”
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ボスザルの風格。
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目の前で犬歯むき出しな大あくびをされると、さすがに少し身構えてしまう。
【2010/08/04/マレーシア Langkawi,Malaysia】
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パルダリスオオイナズマ(Lexias pardalis) Common Archduke
観光客がよく来る滝の駐車場には売店が立ち並び、林の方へ行くとその売店から出たと思われるゴミが1ヶ所に大量に棄てられていた。これはひどいと見ていると、ココナッツジュースのココ殻に大量の蝶が群がっていることに気付いた。
殻に残ったジュースを吸うのに夢中な彼らは、近づいても逃げる様子がない。
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Female
全然違う模様に、はじめは別種かと思った。
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フンコロガセテナイでいるフンチュウ。
【2010/08/04/マレーシア Langkawi,Malaysia】