花追い放浪記

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センリョウ コウの花図鑑

2023-07-14 | コウの花図鑑

6月に見つけた野草の花

 

センリョウ(千両)

 Sarcandra glabra (Thunb.) Nakai

 

センリョウ科 センリョウ属

花 期 : 6~7月

生育地 : 暖地の林内、林縁

分 布 : 関東以西

RL指定 : なし

撮影 6月 11月 長崎県 大分県

 

センリョウ属は、最も原始的な被子植物といわれている

種子植物は、胚珠がむき出しになっている裸子植物から、胚珠が子房の中にある被子植物へ進化し、受精時間を大きく短縮できた

 

裸子植物は、花粉到着時点から、受精の準備を始めるのだが、被子植物は、胚珠が子房に守られている為、花粉の到着を待たずして、あらかじめ安全に受精の準備を行う事ができ、花粉到着から受精までの時間を短くできる

裸子植物では、受精に1年もの期間を要する植物がある一方、被子植物では、早いものでは数時間で受精を完了できる

その事で、世代交代のスピードが劇的に向上し、早い進化により、環境変化へ対応する事ができたのだ

 

被子植物は、最初草本として進化し、美しい花弁を持ち、昆虫に送粉をまかせる事で、受粉の効率を上げる事に成功した

そうして進化の速度を上げ、アルカロイド等の毒成分を身に着け、食害に対応する事もできるようになった

センリョウは、原始的な被子植物で、花弁を持たない風媒花だとされていたが、雄蕊から発するわずかな芳香で昆虫を誘引している事が判明した

初版 2014年6月24日

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