6月に見つけた野草の花
センリョウ(千両)
Sarcandra glabra (Thunb.) Nakai
センリョウ科 センリョウ属
花 期 : 6~7月
生育地 : 暖地の林内、林縁
分 布 : 関東以西
RL指定 : なし
撮影 6月 11月 長崎県 大分県
センリョウ属は、最も原始的な被子植物といわれている
種子植物は、胚珠がむき出しになっている裸子植物から、胚珠が子房の中にある被子植物へ進化し、受精時間を大きく短縮できた
裸子植物は、花粉到着時点から、受精の準備を始めるのだが、被子植物は、胚珠が子房に守られている為、花粉の到着を待たずして、あらかじめ安全に受精の準備を行う事ができ、花粉到着から受精までの時間を短くできる
裸子植物では、受精に1年もの期間を要する植物がある一方、被子植物では、早いものでは数時間で受精を完了できる
その事で、世代交代のスピードが劇的に向上し、早い進化により、環境変化へ対応する事ができたのだ
被子植物は、最初草本として進化し、美しい花弁を持ち、昆虫に送粉をまかせる事で、受粉の効率を上げる事に成功した
そうして進化の速度を上げ、アルカロイド等の毒成分を身に着け、食害に対応する事もできるようになった
センリョウは、原始的な被子植物で、花弁を持たない風媒花だとされていたが、雄蕊から発するわずかな芳香で昆虫を誘引している事が判明した
初版 2014年6月24日
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