花追い放浪記

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ナガサキマンネングサ コウの花図鑑

2023-07-19 | コウの花図鑑

7月に見つけた野草の花

 

ナガサキマンネングサ(長崎万年草)

 Sedum nagasakianum (H.Hara) H.Ohba

 

ベンケイソウ科 マンネングサ属

花 期 : 6~7月

生育地 : 海岸付近の岩場

分 布 : 九州西部~南部

RL指定 : なし

撮影 7月 長崎県

 

ナガサキの名を持つが、長崎県固有のものではなく、九州西部~南部に分布するベンケイソウ科の多肉植物である

葉は淡緑色で白っぽく、無毛

主に海岸に生育し、塩ストレス耐性をもつCAM植物である

 

C4光合成は、二酸化炭素を一旦リンゴ酸などの有機物へと固定し濃縮する

そして、別の細胞で、二酸化炭素を放出し、カルビン・ベンソン回路に供給する

C4では、C3と比較して濃縮による余分なエネルギーを消費するので、弱光下では不利となる

CAM型光合成は、夜間にのみ二酸化炭素をリンゴ酸として濃縮し、液胞に貯蔵、昼にリンゴ酸から二酸化炭素を取り出しカルビン・ベンソン回路に供給する

気温の高い日中に気孔を開く必要がなく、水分の蒸散を抑制できる

 

ナガサキマンネングサは、S.alfrediiから別種として分けられたものである

シノニムが、S.alfredii var. nagasakianum となっており、当初は、シナマンネングサの変種扱いであったと推測される

シナマンネングサのガク片は離生し距をもつが、ナガサキマンネングサは、基部が合着し距がない事で異なっている

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