8月に見つけた花(大分県)
ヒトツバハギ(一つ葉萩)
Flueggea suffruticosa (Pall.) Baill.
コミカンソウ科 ヒトツバハギ属
花期 : 6~8月
生育地 : 林縁、丘陵地、海岸、土手、攪乱地
分布 : 本州(関東)~九州
RDB指定 : 環境省カテゴリ:なし 大分県:なし
河口付近を散歩していると、豪勢に花を咲かせたヒトツバハギを発見
私の故郷(長崎)では絶滅危惧ⅠB類なので、見る事が難しい植物であるが、調べてみると大分県では普通種であった
ヒトツバハギは雌雄異株で、見つけたのは雄株、付近に雌株は見当たらなかった
長崎県と大分県は距離的には、200Km程しか離れていないが、植物の自生状況について驚く事が多い
例えば、今回のヒトツバハギとは逆に、ハクサンボクは長崎には大変多く自生しているが、大分では見られない
確認してみると、大分県のレッドデータ旧カテゴリーでは絶滅危惧ⅠA類、最新では情報不足となっている
以前確認されていた株が消失してしまい、現状自生株が見つかっていない状態らしい
今回見つけたのは、大分市内の河口付近の攪乱地
レッドリスト入りしている県が多数ある植物なのに、ずいぶん無造作に生えており、いつ刈り取られてもおかしくない
大分県では普通種なので、保護しようなどという声が上がる事はないであろう
ヒトツバハギは、樹高2~3m程の落葉低木、幹は分岐が多く枝は細長く垂れ下がる
小葉は長楕円形で、全縁無毛、葉縁は小さく波打ち、互生する
雌花は葉腋に1~5個つき、雄花は多数発生する
花弁はなく雄花の萼片は5枚、花糸5本、雌花の花柱は3本
下図は、雄花のクローズアップ
散歩中に目に入ったが、花が咲いてなければ見逃していただろう