花追い放浪記

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タチフウロ コウの花図鑑

2021-08-12 | コウの花図鑑

7月に見つけた野草の花(熊本県)

 

タチフウロ(立風露)

 Geranium krameri Franch. et Sav.

 

フウロソウ科 フウロソウ属 
花期 : 7~8月
生育地 : 山地の草地、林縁
分布 : 北海道~九州
RDB指定 : 環境省カテゴリ:なし 熊本県:準絶滅危惧種

くじゅう、阿蘇、由布岳付近でフウロソウの仲間は見かけていたが、タチフウロにはあまり縁がなかった
それがようやく昨年阿蘇のある場所にて多くのタチフウロが自生している場所を見つけたのだ

 

草原の中で、可愛いピンクの花を咲かせていたのだが、近くの車道脇の法面にも多く自生していた
淡いピンクの大きな花は見栄えのするもので、好きな花のひとつなのである

 

深度合成がうまくいかず、草の下のほうが途切れているが、背景をモノクロ化して植物体の様子を見やすく処理した
細い茎は斜上した後、立ち上がり、葉腋のシュートが成長し、細長い花茎の先に直径2.5~3cmの花を付ける
草丈は、大きなもので70~80cmになり、立ち上がった姿のフウロソウというのが名の由来らしい

 

根生葉の葉柄は長く、葉は掌状に5裂し、その先がさらに分かれる(下図参照)
茎葉は対生し、根生葉と比較して小さく、葉柄がない(上図参照)

 

花は5弁で淡いピンク、紫色の筋が入る
花柱は5本で、基部は集まる 花糸は10本、花弁、萼片が5枚なので、5数性を持つ植物という事になる

 

全くの余談だが、昔長崎県の国見山で、花がタチフウロのようなゲンノショウコを発見した
通常ゲンノショウコの花色は、白か濃い紫なのだが、これは淡いピンクで美しかった
私がブログに掲載した翌年には、群生していた個体すべてが姿を消した
また、10弁の美しい八重咲ゲンノショウコもブログに掲載した翌年には跡形もなく消えた
私がブログに掲載したり、人に話したりすると、その植物はすぐに自生地から姿を消す
これは偶然なのだろうか?

国見山のゲンノショウコ

 

非常に美しくも珍奇なヤエザキゲンノショウコ

 

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