花追い放浪記

登山や野草観察のブログです
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ハンゲショウを観察

2024-06-29 | 花散策

本日は、小雨がぱらつくあいにくのお天気だったのだが、杉林のハンゲショウが気になるので、傘をさして花散策です

 

咲いてる咲いてる!(^^)!

ここのハンゲショウは花期になっても、葉が白化してないなぁ

 

写真で見ると、葉が白くなっているように見えますが、これは光の反射であって、実際はひとつも葉が白くなっていない

白化した葉は未白化の葉に比べ、有意に最大光合成速度が低下するとの事なので、このように暗い杉林の林床に自生する個体は、光合成効率を重視して葉の白化を行わないのかもしれない

 

この山には、無数のコクランが自生している

 

今日はムヨウランをたくさん見つけたぞ(*'ω'*)

ムヨウラン類の菌根菌は主にチチタケ属および、ベニタケ属が検出されたが、ベニタケ属に関しては、特定のグループの菌との特異的関係は認められなかった

ムヨウラン類は、外生菌と共生し、中でもチチタケ属と高い特異性を示すことが明らかとなった

チチタケ属の菌を主要な菌根菌とするラン科植物は初めて知られる事になったのだ(Okayama et. al. 2010)

 

タマゴタケが生えている(サトタマゴタケ)

この山は菌の繁殖が盛んで、菌従属栄養植物の自生適地なのだろう

 

びっくりしたのは、タシロランの多さだ

あちこちに自生していて、多いところでは30株以上の個体が見られた

 

タシロランは、非常に高い栄養繁殖能力を有し、1つの種子から半年で、80個ものリゾームが形成されたとの報告がある

タシロランはナヨタケ科の菌と共生する事が判明し、ラン科植物とナヨタケ科が菌根共生する事実が初めて明らかとなったのだ

 

雨粒をまとったタシロランは気味悪さが際立つね

おそらく、ホンゴウソウやマヤランなんかも自生していると思うが、探すのが大変

 

トラノオスズカケとツクシショウジョウバカマ

 

エビネも見つけたぞ

 

ノギランは少しだけ咲いていた

 

お天気が悪いのにモウセンゴケの花が咲いていてくれた

可愛い花

 

モウセンゴケが生えているところには、コケオトギリもよくみられる

非常に小さな花

 

イズハハコはもう終了間際

環境省絶滅危惧Ⅱ類

 

ネジバナ

 

萼片が鈍頂なので、ツクシハギかな?

 

コマツナギの花も咲いてます

菌従属栄養植物が多く見られる豊かな森でした('ω')ノ