3月に見つけた野草の花(大分県)
コショウノキ(胡椒の木)
Daphne kiusiana Miq.
ジンチョウゲ科 ジンチョウゲ属
花 期 : 2~4月
生育地 : 山地、丘陵地の樹林下 林縁
分 布 : 関東以西
RL指定 : なし
花の少ない冬~初春に花を咲かせるコショウノキ
花に近づくと甘い香りに気付くだろう
個人的にはトベラの花に似た香りだと感じる
樹皮に毒素ダフニンを含み、鹿が嫌うので比較的食害にあいにくい
近縁のオニシバリは冬緑性だが、コショウノキは常緑だ
撮影 2021年3月 大分県
コショウノキの葉は、低温下での強い光に弱く、落葉樹下では生育が困難
よって、照葉樹や人工林下に自生する場合が多い
実生の成長は非常に遅く、土壌の乾燥に脆弱で、実生の生存率は非常に低いものとなっているようだ
また、果実の主な捕食者が種子を消化してしまうので、実生の機会が低下する事も併せて考えると、コショウノキの繁栄は、なかなか難しいものではないだろうか
撮影 2021年3月 大分県
コショウノキはジンチョウゲ科の常緑灌木で雌雄異株、石灰岩地を好んで生育する
葉は互生、深緑色で皮質の光沢があり、倒披針形で先が尖り、基部は細くなり短い柄がある
樹高は1m以下で分枝し、小枝は褐色~暗紫色、枝先に花序を形成する
白い萼片は筒状で、先が4裂する
撮影 2021年3月 大分県
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