7月に見つけた野草の花
フウラン(風蘭)
Neofinetia falcata (Thunb.) Hu
(Vanda falcata)
ラン科 ヒスイラン属(パンダ属)
花 期 : 6~8月
生育地 : 樹木や岩に着生
分 布 : 関東以南
RL指定 : 環境省絶滅危惧Ⅱ類
撮影 7月 長崎県 山口県
フウランは、フウラン属とされていたが、DNA解析の結果、ヒスイラン属(パンダ属) に分類された
フウランが属する亜属のほとんどの種は、短い距を持っているが、フウランは、長い距を持っており、舌の長いスズメガによって送粉される可能性が示された
フウランの長い距の進化は、舌の長い蛾による受粉への適応なのだろう
一部のスズメガは、吸蜜の際、前足で花をつかんで、姿勢を安定させる行動をとるが、フウランを訪れるスズメガは、花の前でホバリングし、口吻を伸ばして蜜を探った
その際、他の訪花昆虫とは対照的に、スズメガの口吻には花粉が付着しており、スズメガがフウランを受粉させる可能性を示した
また、フウランの香りの放出がピークを迎える日没直後に、スズメガが訪花している事が記録されている
初版 2016年7月7日
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