花追い放浪記

登山や野草観察のブログです
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長時間露光とOrton効果

2018-06-28 | 写真
梅雨らしくスッキリしないお天気が続いている今日この頃ですが、ちょっと撮影に出かけてきました。

ここは長崎県平戸市北部の主師の海。

強風が吹き荒れ、波しぶきが降りかかってきそうな海岸にて三脚を立てる。

レンズにはガラの悪そうな漆黒のサングラスを被せ、真昼間から5秒もシャッターを開放してるアホな私。

撮れた写真は海から炭酸の泡がシュワシュワ湧き上がってきてるようなへんなもの。

実際の風景は海岸の岩場に激しく波が打ち付け、波しぶきが巻き上がるような荒々しいものだったのですが、長時間露光するとなんか不思議な感じでしょう?

これでも飽き足らず、Orton効果をバリバリに効かせ幻想的な雰囲気を醸し出す。

本当は30秒ぐらい露光したかったのですが、ND1000のフィルターをかませても足りませんでした。

ちなみにND1000とは、レンズに入る光を減らす目的でレンズに装着するNDフィルターで、光の量を1000分の1に減少できるものです。

結果的に、同じ絞りとISO感度で比較すれば、シャッタースピードを1000倍にできるのです。

よく滝のなめらかな水流を表現するのに使用されています。


私が過去投稿した風景の写真が「絵のようだ」とコメントをいただいた事もあるのですが、あれはOrton効果を加えたものなのです。

Orton効果とは、1980年頃カナダの写真家Michael Ortonが開発した手法で、フワフワした幻想的な雰囲気を醸し出すのに用いられるものなのです。

レタッチソフトにはあらかじめOrton効果を内蔵したものもあるようですが、私はPhotoshopにて面倒くさい操作を行っています。

といっても、Photoshopにはアクションという便利な機能があり、操作を自動化してくれますので、実際はワンタッチで完了。

簡単に操作ステップを記述しておきますと

①レイヤーをコピーし、スクリーンモードで重ねる
②①をコピーし乗算モードで重ねる
③②をスマートオブジェクトに変換後、ガウスフィルターを適用
④レベル補正レイヤーを加え、明るさを調整
⑤色相・彩度レイヤーを加え、色相、彩度を調整
⑥全体の仕上がりを見ながらガウスフィルターのパラメーターを調整
⑦必要に応じてレイヤーマスクにてOrton効果を付加したくない部分を除外



なんか良くわからないという人はヒーコさんの素晴らしいサイトをご参考下さい。

さて、Orton効果のビフォーアフターはこんな感じ

効果適用前はこんな感じの写真が


効果を適用するとこんな雰囲気に


これはちょっと大げさに効果を適用して違いをわかりやすくしてありますので、どんな感じになるのかが実感できるのではないでしょうか?

画像がボケているだけではないか? と思われる方もいるでしょうが、これをご覧ください

下の画像内の白い四角の部分を切り出して拡大すると


なんと良く見えませんでしたが、カメラマンが写っていますね~

左が元画像、右がOrton効果を適用した後の画像

どうですか? こんなに小さく写っていたカメラマンが効果的用後もきちんと解像していますよね

ボケているように見えるOrton効果ですが、実はディテールは失われていないのです!!


これは廃墟の建物以外にOrton効果を加えてメリハリをつけたもの。

廃墟の存在感が引き立ちますよね(*^^)v


さて、今日は長時間露光とOrton効果をご紹介させていただきました。
皆さんもトライしてみてはいかがでしょう。

この後野草の撮影にも行きましたが、それはまた後で(=゚ω゚)ノ