花追い放浪記

登山や野草観察のブログです
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ナメラダイモンジソウの渓谷を歩く

2017-10-22 | 花散策

10月20日 週末は台風の接近で天気が大荒れの見込みなので、晴れ間の見えるうちにナメラダイモンジソウを見に行く事にしました。

渓谷沿いの小さな流れにナメラダイモンジソウが群れています。




渓谷の奥へ進んで行くと、どぎつい色のツチトリモチが沢山生えてます。


キノコのように見えますが、寄生植物の花序なんです。
花自体は小さな粒粒の隙間にあって、表面からは見えないとの事。


気持ちの良い流れを見ながら先に進みます。


沢沿いの岩には点々とナメラダイモンジソウが着生しています。










ウスキキヌガサタケが出ているはずなんですが、今年は見つける事ができません。


それにしてもどぎつい色ですね! 画像の色調や彩度を調整している訳ではありませんよ。




どこまでもナメラダイモンジソウの花園が続きます。












これもどぎつい色の赤バナナ!


でもこっちの方が一枚上手。






これはサツマシロギク


九州南部と長崎県の一部に自生します。


1993年に新種と認められたそうです。


個人的には葉の基部のくびれが特徴かなぁと思ってるんですが。


岩場が好きみたいです。


おっとここで、7弁のナメラダイモンジソウを発見!
ゴージャスな感じで、しかも葯がまだ綺麗な赤。
この花は開花してすぐに葯がはじけて黒っぽくなってしまいます。


小さな流れに群れてますが、ここはまだ花が少ない。









さて、今日はこの付近にある展望がよさげなピークに登る予定で、ルートを作成してきました。

ハンディGPSにルートをインポートし、いざ出発。
沢を離れて森へ入っていきます。

森の中を進んで行き、谷の小さな流れまで来たところでGPSを確認するとおかしな事に!

今谷地形の場所にいるのに、GPS上では尾根に居る事になってるぞ(@_@;)
まずい、時々あるのですが、GPSの受信状態が悪いと位置精度に大きな誤差が生じてしまうのです。

磁気の影響なのか、こういう状況になると一日中誤差が継続してしまいます。
山の中では樹木の影響や複雑な地形の影響を受けて、車のナビ等に比べ誤差が大きくなる傾向があります。



こうなったら野生の感で突き進むしかない。

森をさまよっていると、人工物に出会う!
これは人家の跡、もしくは棚田の跡か?
自宅近くの森でも時々このような石垣の跡に出会います。
ダムの建設などで廃村になった集落の跡が森林化してしまったところ等々。


ヒェ~ 今どこにいるか皆目わからん。
でも、ひたすら上を目指せば林道に行きつくはずなので、猪突猛進。


ムム! これはカンランではないか!!
触るとかなり肉厚な感触で、シュンランのように鋸歯もない。
現在乱獲によりカンラン等滅多にお目にかかれないし、ましてや自生株の花など見る事は不可能に近い。
一生に一度は自生株の開花を見てみたい(*´▽`*)

話は脱線しますが、私は地元の国見山系にカンランの坪があるとの話を以前聞きました。真偽は不明でしたが、地元の有識者の間では国見山系には存在しないというのが定説だそう。ところが、先日ネットを見ていると、たまたま盗掘者のブログを発見し、国見山系のある場所(ここには書けませんが)に坪があり、そこで盗掘しているとの記事が見受けられました。寒蘭マニアの聖地、白西平にも頻繁に出向いているようです。
地元の植物を知り尽くしているように思える有識者より、アングラで暗躍する盗掘者の方が、実に地元の植物に詳しいと思えるエピソードです。



話を元に戻し、しばらく森をさまよっていると上の方にガードレールがかすかに見えました!


ふ~ ようやく林道へ出る事ができて一安心。
酷い目にあって意気消沈。林道を歩いて渓谷まで戻りました。


この後、別の場所に花を見に行く予定だったのですが、予定変更しさっさと帰宅する事にしました。


美しい風景を見ながら、バイクで海岸を疾走。
このあたりは車も少なく、景色もよいので気分爽快です\(^o^)/


それではまた(=゚ω゚)ノ