7月に見つけた野草の花
シデシャジン(四手沙参)
Asyneuma japonicum (Miq.) Briq.
キキョウ科 シデシャジン属
花 期 : 7~9月
生育地 : 山地の林縁、草地
分 布 : 北海道~九州
RL指定 : 大分県絶滅危惧Ⅱ類
撮影 7月~8月 大分県、熊本県
シデシャジンの花を撮影している際、ミツバチの仲間であるブルービーが訪花していたが、ミツバチの仲間はシデシャジンの花のような紫系の色を好むようだ
紫系の花を咲かせる植物は、群生している事が少なく、一見送粉効率が低いように思えるのだが、ミツバチの仲間は花の種類を識別して花粉を集める事ができる為、離れて咲いていても、同じ花を選んで訪花する習性がある
一方、気温の低い春先に活動を開始するアブの仲間が好むのは、黄色の花である
よって、春先には、黄色の花を咲かせ、群生する植物が多い
アブは、花の種類を識別する事ができず、群生する事で、送粉効率を確保しているのである
植物にとっては、花の種類を識別できるミツバチの仲間は、歓迎できるパートナーであり、他の昆虫に盗蜜されない工夫をする植物も多い
シデシャジンの蜜が、花冠の基部を覆っている壺のような部分に溜まるのは、盗蜜を防ぐ手段なのかもしれない
シデシャジンは雄性先熟で、花粉の放出終了後、花柱が伸びて柱頭が開く
他家受粉を優先し、近交弱性を避ける手段なのだが、自家受粉のような確実性には劣る
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