to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

ワルキューレ

2009-04-03 01:30:44 | the cinema (ラ・ワ行)
製作年度 2008年
原題 VALKYRIE
製作国・地域 アメリカ/ドイツ
上映時間 120分
脚本 クリストファー・マッカリー 、ネイサン・アレクサンダー
監督 ブライアン・シンガー
出演 トム・クルーズ/ケネス・ブラナー/ビル・ナイ/トム・ウィルキンソン/トーマス・クレッチマン/テレンス・スタンプ/ジェイミー・パーカー

第二次世界大戦時に実際にあったヒトラー暗殺計画を題材にした戦争サスペンス。
第二次世界大戦下のドイツ。戦地で左目を負傷した将校・シュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)は、祖国の平和のためにヒトラー暗殺計画を思いつく。過去に40回以上の暗殺計画をくぐり抜けてきたヒトラー(デヴィッド・バンバー)とその護衛たちを前に、大佐たちの計画は成功できるのか……。(シネマトゥデイ)

どうなんだろう?
この作品をチョイスする人たちって、ヒトラーの最後を知っているのだろうか?

冒頭のアフリカの戦場でシュタウフェンベルク大佐が負傷するシーンでは、私の中でまだ
なんとなくトムは連合軍みたいだったんだけど、
レジスタンスの会合でもまだなんとなく飛び交う英語に違和感があったんだけど、
作戦の実行に向かう時には、もう、緊張感で引き込まれていました。

戦地で片目と片手を失いながら、
多くの兵士を救おうと、何より純粋なドイツ国民の名誉の為に、
命を懸けた若き将校・シュタウフェンベルク大佐の姿を、忠実に追っていた印象。
軍人と著名な市民の寄せ集めのレジスタンスでの統制を保つ苦悩とか、
作戦を実行する為の人選の様子とかがもっと描かれていてもよかったかな
~というほど、
淡々と事実に沿って描かれていって、2時間はあっという間。

最初の話に戻るけど、史実はこの作戦で、暗殺計画は最後になるものの、
ドイツが平和を取り戻すまでのその後9ヶ月も、、
この作品の終盤にあった、残酷な見せしめ処刑は続くという事実。
あの日から更に数千人という多くの、
この作戦成功を願った人の命が奪われ続けたという事実が残っているんですよね、、、。

今ハリウッドが描くのなら、この作戦そのものよりも、
トム演じる主人公、その人物像をもっと掘り下げて、
作戦の司令部の
あの空白の長すぎる食事時間だけが問題だったわけではないはずで、
暗に描かれている詰めの甘さはどうして生じたのかを観てみたかった気がする。

「ワルキューレ」作戦とはこういうものでしたという教科書的作品でしたが、
キャストは皆良かったです
とてもドイツ人には見えなかったけど(笑)トムの若々しい将校ぶりは良かったし、
ラストの方の、彼をリスペクトするヘフテン中尉とのくだりは胸が詰まりました。
それだけに、もっと人間に迫るドラマが観たかったな~。
でも、これは映画館で観てよかったと思えるものでした!