to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

ソーシャル・ネットワーク

2011-01-19 01:35:53 | the cinema (サ行)
原題 THE SOCIAL NETWORK
製作年度 2010年
上映時間 120分
原作 ベン・メズリック
脚本 アーロン・ソーキン
監督 デヴィッド・フィンチャー
音楽 トレント・レズナー/アッティカス・ロス
出演 ジェシー・アイゼンバーグ/アンドリュー・ガーフィールド/ジャスティン・ティンバーレイク/アーミー・ハマー

世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)「Facebook」誕生の裏側を描いた伝記・青春群像ドラマドラマ。
2003年の秋。ハーバード大学の学生にして天才プログラマー、マーク・ザッカーバーグは、恋人にフラれた腹いせに、学内のデータベースをハッキングして、女子学生たちの顔写真を使った人気投票サイトを作ってしまう。そんな彼の技術に目を付けたエリート学生が、学内交流を目的としたサイトへの協力を持ちかける。しかしマークは、親友のエドゥアルドを誘って、ハーバードの学生を対象としたソーシャル・ネットワークのサイトを立ち上げる。するとそれは瞬く間に登録者を増やし、急速に拡大していくのだったが…。

ゴールデングローブ賞の作品賞を始め4部門を受賞したこともあって、混まない内にということで観て来ました。
なかなか面白く観れましたが、世間で評価されているほどとは正直思わなかったです。

早口でまくしたてるマークのウエブサイトの説明は、正直あんまり理解できなかったけど。(笑)
PCのプログラミングに情熱を燃やし、
天才といわれる人の多くがそうであるように、彼もまた初めは起業(営利)が目的でもなく金銭にも執着が無い。
ただ―、
自分を馬鹿にした奴らより先に、上に行きたかっただけ。
自分のアイデアの詰まったウェブサイトで脚光を浴びたかっただけ、だった。―

大学の寮の一室で、プログラム創りに熱中する性格に問題のあるモテないオタクだった。ただ夢中でクールなSNS創りに明け暮れていたマーク。
そんな彼のアイデアを受け入れ、資金を提供していたエドゥアルドも、
超エリートで、なんでも思いのままにやってきただろうウィンクルボス兄弟でさえ、
きっかけはみんな女の子にもてたかった。簡単に繋がれ、情報が得られるサイトが欲しかったのは同じ。
この双子の兄弟のシーンでは、夢は不満足から生まれる。
というROOKIESの川藤のセリフが聞こえてきました(笑)
・・・満ち足りた人間は夢を見ない。だれの言葉だったか、
相容れないオタクと、エリート。

そして、目指す方向はみんな違っていた。

早口で喋る若者たち・・・
彼らはちゃんと相手を見ていたのか?

しかし、プロフィールしか見ていないようでいて「第二のビル・ゲイツ」をその天性の閃きというか、
ハナが利くというか、
本当のところショーンがマークをみつけ、投資家をみつけたようにも思える。
ナップスターの創始者との出会いによって、マークは成功し、友情を失う。

「失うもの無くして、5億人の友達は創れない」

これは・・「失うものなくして、巨万の富は作れない」の方がピンとくる。
5億人は、友達じゃないだろう・・・

いながらにして、クリックするだけで情報が得られ流されるネット社会。
その脅威も虚しさも、メリハリをもってスピーディに見せ、2時間が短いと感じせるのは流石。

戦い済んで、ラストのマークの姿にちょっと救われる、
サクセスストーリーを観ていると言うより、
まだ不器用な青年達の、痛々しい青春の光と影を描いた作品に思えたのでした。