「第23回全国小さくても輝く自治体フォーラム㏌訓子府町」
記念講演、劇作家で演出家の平田オリザさんのお話を聞いてきました。
いや~~~面白かったです。
劇団動物園が今月、平田オリザさんの『銀河鉄道の夜』を公演するのですが
昨日は通し稽古を観てきたそうで告知もしっかりされていました。
私もチケット予約しているので楽しみ。
そして明日の分科会助言者である
北星学園大学の河野先生にお会いでき、
少しだけおしゃべりできて良かったです。
以下、講演覚え書き。
『新しい広場をつくる―机上の論理ではない文化による地方創生―』
ここ20年くらいで地方都市が画一化してきた。
利便性を追うために失ったもの~床屋、銭湯、駄菓子屋など
これらは子どもと大人が一緒に過ごす居場所であり出会うコミュニティーであり
無意識のセーフティーネットだった。
そんな商店街が無くなったのは後継者不足が多く、なぜなら若者が夢を持てないから。
イオンが出来て便利になっても、非正規雇用が増えるだけで地元資本は育たない。
イオンじゃ恋は生まれない。出会いの場になりにくい。
大学の入試試験が変わりつつある。
センス・マナー・コミュニケーション能力・美的感覚・味覚・偏見の有無、ディスカッションできるなど
多様性が重視され地頭とユニークさを求められる。~身体的文化資本
東京が文化を握っているので
地方にはどうしても経済と文化の格差が生じる。
地方から都会の大学に出て不登校になる人が増えている。
不登校になっても都会にはフリースクールなど学校へ行かなくても学べる場所が多くなったが
地方ではフリースクールもなく小さな町ならではの閉そく感もあり不登校以降の選択肢が少ない。
青少年の犯罪も地方に増えてきているのは、地方ほど若者の居場所がなく成功の道筋が見えないから。
都会では社会的弱者の排除が起こっている。
ホームレスや引きこもりに生きづらい社会。
排除からは何も生まれない。
文化による社会包摂~人間を孤立させない(日本は宗教を持たない人が多く孤立しやすい)
Uターン、Iターンを阻むものは?
・つまらない⇒面白い町、帰りたくなる町、出会いのある町
・雇用~可能性がないと思われている⇒仕事スタンドなど多様な働き方
・教育~東京と同じくらいの教育
・医療
・文化~スポーツ・食文化を含む
・リベラルでオープンな町創り
都会のような冷たさがない
田舎のしがらみは嫌(地縁、血縁が強すぎない)
新しいネットワーク社会を目指す
成功例
・岡山県奈義町
・八戸ポータルミュージアム
・東川町
・富良野市~第1次産業ラベンダーから第3時産業へつなげる発想があった。
地産地消だけでは潤わない。
文化の自己決定能力があり、付加価値を生み出せる人材の育成。
新しい広場とは
図書館、劇場等を利用して居場所と出会いの場に。
過去の青年団、商店街などのような強固なつながりではなく、
社会的弱者が参加しやすい、誰かが誰かを知っている、ゆるやかなネットワーク。