北国いなか暮らし

りんごです。北海道の自然の中で夫とのいなか暮らし。
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乳がんホルモン治療中。

ワクワク過ごしてほしい

2015年04月28日 | 不登校
今朝も、起きてこない。昨日行くって言ったのに。

と内心思いながらも「今日も休む?」と聞く。

でもどうしてもその言葉に、学校に行け行けオーラが漂ってしまいます。

不登校が始まったころの私はきっとそうでした。



子が不登校になった当初は、義務教育の学校へ行けないなんて大変なことだ、

せめて人並みに高校くらいは出て普通に働く大人になって欲しい。

小中学校も行けないようでは将来社会に出られない。(決めつける)

集団生活を身に着かせるためにも、なんとか学校へやらねばならない。(思い込む)

自分の育て方が悪かったからか、甘やかしたからか、と焦りました。

焦りながらも、学校にも行けないのに外に出てはいけないとも思っていました。

今から思えばずいぶん狭い考えの枠に、はまり切った親でした。

でも当初の私の考えのような方は少なくないのではないでしょうか。

我が子が不登校にならなければ、きっと今でもそう思っていたと思います。



親が焦っている間は、子どもは元気になれません。

頑張って来たけれど、どうにも体が動かず学校に行けなくなってしまった。

家に居る分には元気そうに見える子が、

安心できてそのままありのままで、のんびり休むことを保証されてやっと心が休まるのです。

いつになったらこの子学校に行ってくれるのかしら、

と親が密かに思っているうちは見透かされてしまうのですね。

自分は親を困らせている、悲しませている、とますます悩む子もいます。

そのくらい回りに気遣いの出来る子だから不登校になるまで頑張ってしまうことが多いです。



不登校が長引くにつれ、不登校を考える親たちの会での

情報交換で、ずいぶん柔軟な考えを教えていただき

また、社会に出て生き生きと働く

不登校OB,OGたちの話を聞き希望を抱くことができるようになりました。

親の肩の力が抜けて、行け行けオーラがすっかり消えると

子どもも伸びやかになっていきます。


伸びやかに元気になったように見えたからと言って

すぐに学校へは行けません。



子どもは親以上に、学校に行けない不安、学校へ行く不安をいつも抱えています。

大きな不安を抱えていますから、学校の勉強なんて手が付けられないのは当然です。

パソコンばっかり、ゲームばっかりしているように見えるかもしれませんが

呑気に見えても不登校の子どもは、とても不安な海でやっと泳いでいます。

命を懸けて不登校しています。

親にとって、生きていてくれるだけでありがたい大切な命です。



児童精神科医の先生にも

素敵な言葉や考え方をずいぶん教えていただきました。

その中のひとつ。

学校へ行くことを目標にしない。目標を定めるなら『元気なおとな』

学校へ行くことを目標にしてしまうと、どうしてもうまく行かないことが多いそうです。



そして野村俊幸先生の本の中の『ゆっくり休んだ子ほど予後が良い』という言葉。

不登校が長引くにつれ不安になった時、この言葉をいつも思い出していました。



なんだか偉そうに書いてしまいごめんなさいね。


悩んでいることも今やっていることもきっといつか役に立つ日が来るものです。

無駄な事なんて本当にひとつもなかったな。

時々大きな不安に襲われる日もあるかもしれないけれど、

だからこそ、楽しいと思えることをワクワクしながらしてほしいのです。

若いみずみずしい感性でワクワクと好きなことに夢中になることで、

生きるための、心の根っこが伸びるのです。

根を伸ばすには時間がかかるかもしれないけれど

不登校したことを後悔してほしくなかったから、

それを眺めながら一緒にずいぶんワクワクさせてもらいました。

不安は常にあったけれど楽しい日々でした。
コメント (2)
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