ロシアは動員兵を戦場に投入し、1月末ごろから東部戦線の各方面で攻勢に出ていたと思われます。
ある程度進撃できたのは、バフムートとハルキウ州クピャンスクだけのようです。
これから雪解けの季節がやってきます。
重戦闘車両の行動が限られます。舗装道路などの固い地面の上でしか行動しにくくなります。
攻めるにしても経路と方法が限定されます。
砲撃して歩兵部隊が突撃するような戦術しか出来ません。
守るウクライナ軍は、守りやすくなります。
これから地面が固まるまでは、互いに戦車や歩兵戦闘車などを使った攻撃は、しにくくなると言うことです。ロシア軍を見ていると、明らかにそう言った兵器の数は、減っているように見えます。
ウクライナ軍の方は、ポーランドからレオパルト2を4両受領しました。今週内に残りの10両も受け取る予定です。ウクライナ兵は、ドイツ・イギリス・ポーランドなど欧州各地で主に応募兵と思われますが、訓練が続いています。その訓練は、武器の操作だけではなくて一般的なNATO規格の歩兵訓練も士官に対する訓練も行われています。その数4000名を超えるようです。そして、今訓練しているのは、第一陣で次も継続されるでしょう。
つまり、アメリカとNATOは戦争の長期化を見越してウクライナ軍全体の底上げを行っていることになります。現在戦争中のウクライナ国内では、新兵の訓練は困難でしょう。だから、NATO各国が手分けしてそれを引き受けています。
供与の決定している兵器もやがて、到着し始めるでしょう。そのような大型の兵器は、地面が固まるまでは戦場に投入しても有効に使うことは、出来ません。
春、地面が固まる季節になれば、その兵器と新たに訓練された兵士が戦場に投入されます。それは、既に決まっていることです。だから、ウクライナ軍は今は陣地防衛に専念して、新戦力の到着を待つことが出来ます。ロシア軍は、その前に攻撃して占領地を拡大しないと攻勢に出るチャンスを失うでしょう。
雪解けの季節を迎えては、ウクライナ軍が粘り勝ちしたような印象が、強くなりました。
今、ロシア軍が優勢に戦いを進めているのは、バフムートだけです。ここも双方攪乱情報のオンパレードで現在どうなっているのか、分かりません。
ニュースのキレッパシを読む限りでは、ウクライナ軍は戦域を縮小して、陣地を強化して防衛線を行う構えです。西側の川の内側で防衛陣地を作っているのは、間違いないようです。一部部隊の撤退も行っています。補給路を確保できる限り、戦闘を継続するでしょう。
補給路の確保が難しくなれば、撤退もありうると言うことで、ロシア軍がどこまで攻められるか様子見だと思います。ウクライナ軍としては、ここで防衛戦を継続すれば、ワグネルとロシア軍の精鋭部隊を、ここに引き付けておくことが出来ます。その分、他の前線の負担が軽くなる事情は、同じです。
ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/