「北の山・じろう」日記

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チャシブ・ヤールの戦闘他<ウクライナ紛争2024.07.03

2024-07-03 20:06:09 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.07.3
チャシブ・ヤールを巡る戦い、ロシア軍がカナル地区を占領して運河に到達
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/battle-for-chashib-yar-russian-troops-occupy-the-kanal-area-and-reach-the-canal/

チャシブ・ヤール市街地の東に運河が南北に通っています。
その東のバフムト寄りに小さな市街地(カナル地区)がありここ2か月くらい、この狭い土地を巡って戦闘が続いてきました。
ロシア軍が、ここを攻め落とすつもりなら簡単にできたと思います。
ロシア軍は、ここを陽動地区としてウクライナ軍を引き寄せて他の戦場で攻勢をかけていたように見えます。

ロシア軍がその間に大きな軍事行動を行ったのが、アウデイーイウカ戦線の西側、ハルキウ州北部戦線、最近はゴルロフカ~トレツク方面などです。

チャシブ・ヤールのカナル地区の役目は、もう終わったと言うことで制圧したのだろうと思います。

チャシブ・ヤールを攻撃する目的はその西のコンスタンチノフカКостянтинівкаを攻撃することです。

しかしアウデイーイウカ戦線で大きく西と北に占領地を拡大した結果、ウクライナの主要補給路のT-0504に迫っており、また南からコンスタンチノフカКостянтинівкаに迫る攻撃路も開けました。
今となっては、無理にチャシブ・ヤールを攻め落とす必要性は、薄れました。

アウデイーイウカ戦線北西方向では、直線距離で7km弱までロシア軍が進撃しており、もうT-0504を通過する輸送部隊をドローンで攻撃していると思います。

またコンスタンチノフカからルートH-20を南下する補給路もドローンの攻撃範囲に入っており、すでに攻撃していると思います。

このためアウデイーイウカ北部方面とゴルロフカ西方面のウクライナ軍は補給が相当苦しくなっていると思います。

それを見越してロシア軍は、ゴルロフカ西のトレツク方面の攻撃を開始したのだろうと思います。第1目標は、その北西方向のコンスタンチノフカだと思います。

そしてトレツク方面の戦況に関してはロシア軍は、完全に情報統制しています。ウクライナ軍側から漏れてくる範囲でしか情報が分かりません。
相当広範囲で攻撃していることは分かっていますが、現在どうなっているのかが不明です。
ロシア軍が隠しておきたい何かがあるのでしょうね❓
その「何か」は、ウクライナ軍にとって都合の悪いことだと思います。
何やら大掛かりなトンネル作戦をやっているようです。
特殊な作戦をやっているので情報封鎖しているのだろうと思います。

一段落して情報が出てくるときは、ロシア軍がトレツクを制圧した時のような気がします。

と言うようにもうトレツク方面からコンスタンチノフカ方面への攻撃が始まっていますから、もうチャシブ・ヤールの戦闘はお茶の出し殻みたいになっていると思います。

こうして見てくると2024年の大きな戦況を決めたのは、アウデイーイウカ市街地の攻防戦でした。
今振り返るとアウデイーイウカ市街地を攻略した後、一気にドネツク州ではロシア軍が優勢になりました。
ドネツク州攻防の要が、アウデイーイウカ市街であったことが分かります。

ロシア軍がアウデイーイウカ市街地攻略に着手したのは、航空万能論の略図を見ると2023年3月ごろです。
その当時の略図では、ウクライナ軍の市街地は市街北部の広い地域にわたっておりニューヨークNiu-York付近までアウデイーイウカ市街と連結したウクライナ側の領土でした。

ここをロシア軍は徐々に西に向かって攻撃し始めます。
アウデイーイウカ市街北の郊外に到達するまで半年は、かかっています。
だから、その間陣地や塹壕を強化してロシア軍の西の進出に対応する時間は十分すぎるほどありました。
何もせず8か月後には、ロシア軍はアウデイーイウカ市街を大きく三方向から包囲することに成功しました。
ウクライナ軍が本気でアウデイーイウカ市街防衛を始めたのは、この時点からです。
既に時は遅くロシア軍の無理攻めが成立してアウデイーイウカ市街が陥落しました。

ウクライナ軍の参謀本部と総司令官は、その意味で本当に無能だと思います。三方向から包囲が完成したのは、優秀な前最高司令官のザルジニー時代です。

9か月かけて着実にアウデイーイウカ市街攻略作戦を遂行したロシア軍の司令官と比べると、どうです❓
無能と有能の違いは、歴然としているでしょう。

無能と言うより有害な大統領と無能の極みの最高司令官のコンビが、無駄に多くのウクライナ兵士を死なせてきました。
負け戦の時の大本営を見ている思いがします。
ウクライナ総玉砕を考えているらしい点もそっくりです。
軍国主義者の考えることとやることは時代が変わろうと同じです。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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