京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

2019錦秋の京⑮妙顕寺

2019年12月03日 19時56分00秒 | 日記
11月28日、山科の寺院を拝観後、堀川寺ノ内にある日蓮宗の大本山のひとつ妙顕寺に来ました。





"お寺まるごと美術館"と称して10会場の神社仏閣で寺宝の公開と同時にアート作品や伝統工芸品の発表の場となっています。







昨年も来ましたがお寺にはアート作品が凄くマッチしると思います。昔はお寺が文化の中心地であり発信地でもあった事を考えると当然なのかも知れないですね。  







今回、妙顕寺では狩野元信筆の文殊・普賢菩薩が公開されています。右下に獅子に乗られた文殊菩薩さまが、左上には白象に乗られた普賢菩薩さまが描かれていて元信の得意とする構図です。







勅使門の前に広がる「四海唱導の庭」
本堂の屋根を借景に春の桜、初夏の新緑、秋の紅葉🍁とが白砂に映えて美しい庭です。



"孟宗竹の坪庭"
平面からは分かり難いですが庭の形は五角形をしています。







"光琳曲水の庭"は光琳の絵画をイメージして作庭された庭で、大きな赤松と黒松の大木が一際目を引きます。
MOA美術館が所蔵する"紅白梅図屏風"をイメージさせる庭園です。


 
御朱印を授与して頂き、お隣りにある妙顕寺塔頭の泉妙院に尾形光琳、乾山のお墓にお祀りし、妙顕寺を後にしました。







墓は琳派の後継者酒井抱一が建立していたのを初めて知りました。















2019錦秋の京⑫安祥寺

2019年12月03日 07時49分00秒 | 日記
 毘沙門堂の後に安祥寺に来ました。この春に京都古文化保存協会の非公開文化財特別公開で初めて門戸が開かれました。
今後の公開予定が全くわからないお寺だけに貴重な機会です。







京都国立博物館に行かれた方はご存知でしょうが平成知新館1階の中央におられる五智如来像5体は安祥寺の所蔵でここ京博に寄託されています。令和元年に国宝に昇格されました。

創建は嘉祥元年(848)と伝わり、貞観の末には山の「上寺」、麓の「下寺」両所に伽藍を構え、塔頭の坊舎は700余りを有する大寺院でした。
しかし、応仁、文明の乱の戦火で荒廃し、江戸時代初めには廃寺寸前の状態でしたが徳川家康の命により旧境内地の一部が還付され現在に至っています。



「上寺」には多宝塔の基壇が残って往時の姿が偲ばれます。





本堂(観音堂)のご本尊は十一面観音菩薩立像(重文)で高さ252.5cmもある榧木(かやのき)の一木造りで非常に美しい観音さまです。









その他、地蔵堂と大師堂が残り、それぞれ地蔵菩薩坐像と弘法大師像がお祀りされています。

帰りに寺務所に立ち寄り五智如来さまの御朱印を授与して頂きました。




前にある鐘楼堂の梵鐘は豊臣秀吉の朝鮮出兵時に陣鐘として供出され、やがて戻されますが、誤って返納されたようで梵鐘には"摂州渡邉安曇寺の銘があります。

次に山科疎水をさらに西へ、日蓮宗寺院本圀寺へと向かいます。