聖剣伝説シリーズ、LoM以来二十数年くらいぶり・・・もとい、4以来十数年ぶりの完全新作「聖剣伝説Visons of MANA」をクリアしました~。
クリアするとナンバリングが付くんですねw
世界観・ストーリー
基本的に今までの聖剣伝説シリーズ同様、マナの樹と8つの精霊により成り立っている世界。
今回は世界を維持していくために、4年に1度マナの樹に8つの精霊にまつまるそれぞれの街からフェアリーが御子を指名し、指名された御子はマナの樹にその魂を捧げなくてはなりません。そのルールを破ると、その土地に災いが起こります。
そして、御子をマナの樹に送り届けるお役目「魂の守り人」となった主人公ヴァルは、火の御子に選ばれた幼馴染のヒナと一緒にマナの樹への旅に出るというお話になっています。まぁもちろん、それだけじゃなく、様々なトラブルに見舞われ、徐々に世界の真実が明らかになっていきます。
ストーリー的には途中まではこれまで同様、マナの樹や精霊を中心としたお話にはなっていきますが、途中からはある1人の人間に主軸を置かれた話になり、これまでと違い、少し変わったものになっています。
キャラクター
ヴァル
本作の主人公。火の村ティアナ出身で剣の腕には自信があり魂の守り人に選ばれた。
困った人を見かけたら放っておけないお人好しの性格で、途中挫折しかけたりするけど、周囲に支えられながら少しずつ成長していく王道の主人公。
ただ、ストーリーでは主人公らしい活躍をしますが、バトル面では攻撃モーションが遅いため使いにくく、序盤しか活躍しなかった哀しき主人公ですw
セイバー系が使える強みはあるけど、アビリティシードで代用できちゃうからなぁ。
ヒナ
本作のヒロイン。火の御子に選ばれヴァルと一緒に旅に出る事になった幼馴染の女の子。可愛い。
大人しそうな見た目に反して好奇心旺盛で活発なところがある。可愛い。
戦闘面ではプレイアブルキャラではないけど戦闘には参加して回復をしてくれます。
出来ればこの子が幸せに人生を歩む姿が見たかった・・・エンディングでヴァルと一緒になったけども( ;∀;)
カリナ
風の谷ロングレンに住むドラゴン族の少女。風の御子。関西弁でしゃべる。幼少時、聖獣の子供であるラムコを助けた際に片翼を失っている。ラムコとはその時からずっと一緒にいる姉妹のような関係。
明るく元気な女の子でパーティーのムードメーカー的な存在。可愛い。
バトル面ではバフ&デバフに特化した能力となっています。攻撃力や防御力はそれほど高くありませんが動きが軽くて操作しやすいため自分が1番操作したキャラですw
モートレア
滅んだとされる月の街エテラナ出身の獣人。月の御子。非常に真面目な性格で、個性的な仲間たちの抑え役になっている苦労人。
戦闘面では剣士と思いきやどっちかっていうとレンジャーっぽい感じ。3でいうとホークアイ的な立ち位置。
パルミナ
水の都エリスタニアの女王。水の御子。今作のエロ枠。先代の父と共に貴族と平民の格差が酷かった都を変革した優秀な人物。
女王として執務を行う傍ら、変装してこっそり城を抜け出して国民と交流しているが、国民には変装がばれている(本人は変装に自信があると思っている)。
戦闘面では魔法を主体とした特技を覚えます。ボスは弱点属性が何かしら設定されている事が多いため、知性や魔法攻撃力を上げまくれば高火力が期待できます。ただ、撃たれ弱く、後半はボスの攻撃を2回くらっただけで瀕死になるという脆さなので注意。
ジュリ
樹の里ヴィラルスで暮らす草人。樹の御子。今の世界となった頃から生きているほどの長い寿命を持っており、世界の摂理に抗おうとせず達観しているが、ヴァル達と出会った事で少しずつ変わっていく。
たぶん男の子なんだろうけど、性別がはっきりしないし草人なので中性なんだろうか。でも可愛い感じなので男の娘とします(爆)
戦闘面では3でいうシャルロットの立ち位置。回復に特化しているので攻撃が苛烈になっていく終盤では大活躍間違いなしです。
システム
精霊器とクラス
精霊の力を宿したアイテムで、これを入手する事で、各属性のクラスへチェンジできるクラスチェンジシステムを採用しています。
マナストーンのところにいかないとクラスチェンジ出来なかった3とは違い、VoMではいつでもクラスチェンジできる為、敵の弱点属性に合わせて変更するといった事が可能になっています。基本的に自分で操作するキャラを敵の弱点属性のクラスにするというのが基本になるかと思います。パルミナやジュリの場合はあまり関係ないけど。
エレメントボード
精霊器を入手するとエレメントボードが解放され、レベルアップ等で増えるEPを消費する事で、様々な特技やアビリティを習得していきます。
魔法を主体としたパルミナやジュリなんかは各属性の魔法をそれぞれ覚えていった方がいいと思いますが、その分EP消費も激しいので注意。ゴールドクローバーを使うという手がありますが。
他の3人はアビリティが便利そうな属性を1つだけ上げるだけでもクリアは可能です(ボス戦は時間かかると思いますが)。出来れば2つくらい上げておくと良いかも。ちな、自分のカリナは風と火に特化させてました。
特技
MPは消費しますが効果が大きく、ボス戦では通常攻撃ではセイバー系がないとあまりダメージを与えられない為、これがダメージソースになると思います。
魔法だけじゃなくトラップや特殊な技もあり、特技に関しては習得すれば他のクラスでも使えるようになるため、パルミナやジュリは使えそうな特技はどんどん習得させていきましょう。
クラスアビリティ
ステータスアップや状態異常耐性など戦闘が有利になる効果が得られます。特技と違い、それぞれのクラスになっている時にしか効果が発動しない点は注意。上位のアビリティに良いものがあるクラスだけ優先して上げていく形がいいかも。
アビリティシード
特技やアビリティはアビリティシードというアイテムがあれば追加・代用可能で、これは装備するとまだエレメントボードで習得していない又は本来習得できない特技やクラスアビリティが使えるようになります。もちろん、使いたい特技やアビリティのアビリティシードが必要になりますが。入手機会は限られますが、精霊器の方はEP制限があり容易に習得できないため、こっちをどんどん活用しましょう。
特技は回復魔法を習得できるジュリが仲間になるまではカリナやモートレアに「ヒールライト」を装備させて回復役にする、ヴァルを使わない場合は弱点属性のセイバー系を装備させておくというのが定番になるかと思います。
アビリティは、前衛役に攻撃力アップやSP回復系、回復役のジュリには防御アップや状態異常耐性、パルミナは魔法攻撃力やMPアップやMP回復のアビリティを付けまくると良いかもです。
リングコマンド
シリーズ伝統のリングコマンド。アイテムや特技を最大8個まで登録でき、登録したものは戦闘中に使う事ができます。ただし、アイテムに関しては1回の戦闘で使える数が9個までという制約があります。
リングコマンドにはショートカットもあり、登録したアイテムや特技をすぐに使う事が可能なので、即座に使いたいものを登録しておくと良いです。ただし、ショートカットの方はアイテム名が表示されないので自分で覚えるしかありません。
フィールドマップとダンジョン
フィールドは広めで色んなところにアイテムが落ちているので探索のし甲斐があります。一方でダンジョンはほぼ一本道ですがギミックが色々仕掛けられているという風に差別化されています。
宝箱や精霊関連に関してはマップに表示されるので見つけるのは容易ですが、クマミツやサボテン君を探すのは結構大変ですねw
ワールドマップ表示とファストトラベル
通常移動時はワールドマップを表示させる事が可能ですが、ブースカブーやフラミーで移動する時は表示されません。ブースカブーやフラミーの時の方がワールドマップが必要だと思うんですけど。・・・なぜ?めっちゃ不便なんですけど。通常移動時にワールドマップを見ても仕方ないでしょ。エリアに関係なくファストラベル(行った事がある場所に一瞬で移動できる)が可能なら意味ありますが、エリア間のファストトラベルが出来ないし。
そんなわけでファストトラベルも若干使い難かったりします。龍脈のメニューでファストトラベルを使えばいいんですけどね。ファストトラベルで龍脈に移動→龍脈のメニューのファストトラベルを選んでエリア外へ移動って感じです。ひと手間かかります。ただし、それでも海の向こう側には行けないので、その時はブースカブーやフラミーを使う必要があります。
後半のサブクエストは他のエリアに頻繁に行く必要があり、徐々にこの制約にストレスを感じるようになります。だから、同じエリアだけでクリア出来るものをまとめてクリアし、一通り終了したら他のエリアに行くって形にした方が良いと思います。
戦闘
操作感
キャラを操作しつつ攻撃、回避、特技で敵と戦うアクションRPGで、今作も同様です。ただし、今作はキャラの動きが遅いので、ダッシュのL3ボタンを押しながら操作することになり、非常に面倒です。移動するだけなら回避ボタンだけでも可。むしろ、ボス戦では回避ボタンで移動した方が敵の攻撃も避けられて一石二鳥ですw
カリナやモートレアを操作するとそんなに遅くは感じませんが、ヴァルは動きがもっさりしてるので、4人目のパルミナが仲間になった時点で外しちゃう人も多いのではないでしょうか・・・可哀相なヴァル( ;∀;)w
ToMみたいな操作感を期待するとVoMは遅く感じて違和感ありますが、カリナやモートレアを操作してれば次第に慣れてくるとは思います。ぶっちゃけ、動きが遅いヴァルは使わなくともクリア可能なので、あまりストレスを感じないキャラを操作しましょう。うーん、何故にToMのようにしなかったんだろう。
精霊器
精霊の力を使って特殊な技が発動しますが、強力な分クールタイムが必要になり連発が出来ません。精霊器はキャラ事ではなく精霊器ごとに能力が設定されているので誰が使っても同じ効果になります。長押しすると更に違う効果のものが発動しますが、こちらはゲージを溜める必要があります。
必殺技
今作ではキャラ毎ではなくパーティで1つの必殺技ゲージ(SP)となっており、1度発動するとSPが溜まるまでかなり時間を要してしまいます。その為、ここぞっていう時に使うようにしましょう。SP獲得アップのアビリティを操作キャラにつけておけばSPゲージの増加も早くなるので、そういったものを利用してバンバン使うのも有りです。自分は終盤それで耐久力のあるザコを一掃してました。ただ、ゲージが溜まるのが大変な分、威力はかなり高めに設定されています。
まぁ個人的にはToMのような個別方式が良かったと思うんですけどね。たまにしか撃てないので敵を一掃するという爽快感を得られる機会が少ない。
その他
エラーによる強制終了が多いです。ボスを倒した後にセーブする直前にエラーが発生して強制終了とか偶にあります。おいおい、こんなところで2のバグを再現するなよ(´Д`)
感想まとめ
体験版をプレイした時は戦闘時の操作感などに不安を感じましたが、慣れていくと問題なくなります(ヴァル以外を操作する場合w)。
どのクラスを優先して上げていくか考えて育成しつつ状況に応じてクラスチェンジしてアビリティを組み替えるというのは自分が大好きなFF3やFF5みたいな感じで攻略する楽しさがありますし、フィールドも結構広く探索するのも楽しいです。更に今作は使うキャラに制約がなく主人公固定ではない為、パルミナが仲間になった時点でそれ以降は扱い難い主人公を使わなくても良いので、体験版をプレイしてその辺が嫌で回避を考えた人は考え直してもいいかも。
シナリオに関しては、王道ファンタジーが好きな人にはオススメですが、キャラについてはやはりヒナの扱いでしょうか。世界のシステムを変えるキッカケ作りとはいえ、個人的には残念に思いました。最終的には御子が要らない世界にするんだろうなとは世界観を見た時点で予想してましたが、その時にはヴァルの隣にヒナがいてほしかった・・・やはり、聖剣伝説にはこういう「別れ」が出てくるんだなぁ・・・。今までは最後の最後だったけど、今作はかなり序盤で・・・ですからね。あまりに早い退場なので、ヒナをメインヒロインとして扱った事に疑問が出てきます。別れがあったとしても今までのシリーズのように最後の方だと思っていたので。カリナとパルミナがいなかったらヒナ退場の時点で終了させてたかも。途中から「ヒナは最初からいなかった」と思いながらプレイしてました。
まぁ主人公(戦闘面)とメインヒロイン(シナリオ面)の扱いに不満はあったものの、キャラもシナリオも良かったし、個人的には良作だと思います。
普通に楽しめたので、スクエニってだけで忌避している人はやってみてもいいかも。最近スクエニ作品は正当な評価がされなくなってますからねぇ・・・自業自得な部分が大きいんですけども。