アライグマの動きがぴたりと止まったようだ。ここ数日、箱罠の囮のエサに変動が無い。取り付けた状態のままなのだ。設置者の「長老」に尋ねてみた。スイカ畑の現況は如何に・・・・・・と。被害の累計はスイカ16個に及ぶそうだ。ほぼ全滅である。敵は満足しきっているのか、ほかにもまだマクワウリ等がゴロゴロしてるのに見向きもしないようだ。思えば長いつきあいを通して、連中の好みも次第にわかってきた。一番のお好みはスイカ、二番手がトウモロコシ、三番手がマクワウリ・・・・・のような気がする。比重を推測すると、①,、②、③がそれぞれ6:3:1位ではなかろうか。無論、ダントツのお好みはスイカである。スイカの為なら命がけでも・・・・・そんな心境ではなかろうか。
農園に出動したら、一番先に箱罠を覗くようにしている。若しも害獣がかかっていたら、出来るだけ早く対処しなければならないのだ。発見が遅れ、1日直射日光の中で放置されると死に到る。なんぼ害獣とは言え、人災で命を落とすのも殺生かなと。アライグマの捕獲ならどのみち助からないのだから一緒じゃ無いか・・・・・・そんな声も聞こえそうだが。
数百年の昔、捕縛された戦国武将「石田三成」は刑場で処刑の直前、喉の渇きを訴え白湯を所望したそうな。兵士がどうせ助からないのだからと干し柿を与えたそうだが、痰の毒だからと断ったそうだ。武将たる者は最後の瞬間まで望みを捨てないものだ・・・・・そんな気迫が込められてるようで、アライグマ一匹といえど無下には扱えないかなと。
さてタイトルの内容だが、食べ過ぎて満足したのか、スイカがほぼ消滅で現場を見切ったのか。其処らの事情は不明だが、熟したマクワウリがゴロゴロしてるのに襲撃してないから、前者の理由かも知れない。長老はスイカ栽培で仲間達に提供しようと張り切っていたが、仲間では無くアライグマたちが客人だった模様、まあそれも「おもてなし」、時にはよろしかろうかと。