にこやかな笑顔と共に、刈払機を担いだ長老が現れた。かなりご機嫌な模様。何かしら好条件に満たされた様子だ。刈払機を担いでいて笑顔だから、多分だがサラッピンのチップソーではあるまいか。今、根こそぎ雑草刈りする対象は無いはずだ。ご承知のように長老はチップソーを使い分ける。切れ味鋭い物は草刈りに、切れ味鈍い物は雑草の根起こしに。本日は多分だが前者であろう。
眺めていると予測は的中したようだ。若葉の雑草に立ち向かっている。俗に言う「草刈り」の場面のようだ。夏野菜の片付けも済み、冬野菜の種蒔きも最初の分は終わった・・・・・余裕での草刈りなんだろう。集団によっては一斉作業で草刈りへと挑むこともあるが、我々は個人作業だ。各位が刈払機を準備し、スケジュールを勘案しながら、個別に作業を行う。従ってトラ刈り的な様相も出来上がるが、やむを得ないだろう。
長老の刈払機はゼノアの製品、市場で評価の高いマシーンだ。長老も長年使い込んでいるが、大きな不具合は無いらしい。本日も始動一発、元気よくエンジンが掛かった。長老のはハンドルが無いタイプ、山仕事に向いてる仕様だ。小回りが効くのが便利なようで、狭い場所でも重宝する。今日も畝回りのカーブの多い地形も難なくこなしているようだ。子狸のは両手ハンドルタイプ、軽いが小回りには不向きだ。
長老は自分の畑周りをかたづけると、子狸との境界ラインへと回ってきた。境目の草刈りにも挑戦する模様。彼と子狸との境界は凡そ1メートル程度の段差があり、石垣の構造となっている。上段は子狸が、壁面は長老が、と分担して処理している。タイミングが合わないので、上記のトラ刈り状態となりがちなのはやむを得ない。
一通り刈り取ってしまうと、意気揚々と野小屋へと引き上げた。水分補給のティータイムらしい。足取りが軽いようで、作業が想定どおりスムーズに完了したことを予感させられる。それにしてもチップソーは交換して1回目と2回目以降とは切れ味に雲泥の差が生じるようだ。対象物が困難な場合、チップソーの交換もお勧めです。