この本を読み始めたきっかけは、些細なことでした。
それまでは、東野圭吾さんの本をしばらく読み続けていたのですが、たくさん読んだので、読む本が無くなってきていました。
東野さんの「白夜行」とか「幻夜」とか大好きです。
くらーい、なんとも言えない、後味の悪さも嫌いではありません。
でも、ちょっと気分を変えようと、明るい話を探していました。
4~5年前だと思いますが、本屋さんで、並んでいる小説を見ている中で、[本屋さんのおすすめ]というコーナーがありました。
その中に、「京都本大賞受賞」と書かれていて、連載で何冊も続けて発刊されている本がありました。
それがこの「京都寺町三条のホームズ」というシリーズでした。
ちょっと、表紙が少女漫画的で、いけずな京男子という言葉に少し抵抗がありました。
でも毎回何を読もうかと探してばかりなのは、大変です。
何冊も発刊されているので、読み始めたらしばらくは、本選びには困らないなという気持ちもありました。
そんな割と単純な気持ちから読み始めました。
舞台は、京都の寺町三条にある「蔵(くら)」という骨董品店です。
そこに、「家頭清貴(やがしらきよたか)」という大変頭の切れる男前の鑑定士がいます。
彼は、骨董品に関して、鋭い鑑定眼を持ち、また鋭い洞察力でものごとを解決することから、通称「ホームズ」と呼ばれています。
そこへ、ある日、普通の女子高生が骨董品をもって、訪れます。
そんなことから、いろいろな事件が起こります。
毎回、京都の名所が物語に登場して、ホームズさんが詳しく解説してくれるので、勉強になります。
有名な寺院から、おいしい和菓子の解説まで、物語に登場し、豆知識が増えました。
私の住んでいる地域や駅も登場したことがありました。。。
そんなことで、親しみをもって、毎回新刊が発行されるたびに、購入して読むようになりました。
何年も続けて読んでいくうちに、もう17巻になりました。
本棚でも結構場所をとるようになってきています。
今回の物語は、高校生であった普通の女の子「真城葵(ましろあおい)」が、ホームズさんのもとで、鑑定眼を磨き、大学生となった今、鑑定士としてだけではなく、美術品を展示するキュレーターとして成長していくという展開になっています。
ちょっと、ラブストーリーみたいになってしまうところは、どうかと思いましたが、内容としては、楽しめて、読み続けたいと思えるものでした。
ホームズさんのライバルで、敵であった元贋作師の円生とホームズさんが、仲間のように支えあっているところが、また不思議でもあります。
17巻のおわりが、なんか最終回みたいな感じだったのですが、新しい展開がまた始まるとのことで、次の物語を楽しみにしておきたいと思います。
余談ですが、今日は何年かぶりの飲み会でした。
昔の職場の仲間と、ゆっくりと話ができました。
久し振りに楽しい時間を過ごすことができました。。。。
このまま、コロナが収まってくれると良いのですが、、、。
自分も「白夜行」読みましたよ。
読んだ後の重くのしかかるような感じが何とも言えませんでした。
それほどすごい作品だと思いましたよ。
それに「幻夜」も読みましたが、この作品も良かったです。
いくつもの謎が絡み合い少しずつ明らかになっていくところが印象的でした。
そのうえ最後のシーンがあまりに強烈で印象に残っていますよ。
「京都寺町三条のホームズ」は読んだことがありません。
ですから読んでみたいです。
コロナが収まってほしいお気持ちわかりますよ。