堤保有つれづれ日記

つれづれに感じること

青少年の健全育成における戦術と戦略

2010年02月20日 | 地域・ボランティア

 昨日、都体協主催の幹部中央研修会に出席した。
 オリンピック招致委員会の事務総長である河野一郎氏のオリンピック招致活動の内容や今後の活動に生かせるであろうレガシーについての講演があった。

 オリンピック招致の苦労話や裏話も大変に面白かったが、全体を通じての戦略と戦術に興味を持った。
 様々な状況の変化の中で、戦略を変更し、戦術を組み替える。
 それが適切に行われるか否かが勝敗を分ける。
 このことは世間の色々な分野に共通するものではなかろうか。

 立川市でも青少年の健全育成を推進する事業が様々行われている。
 しかしながら本当の意味での事業展開になっているかといえばはなはだ疑問である。
 その理由は多々ある、例えば、時代の変化、社会の変容を的確に掴みきれず、適切に対応できていない、子供たちの変化に追いつけない、組織が膠着化し時代と本質から遊離してしまっているなどであろう。

 一般的に事業を行う組織は現場で事業を行う組織、その連絡協議会のような上部組織、さらにそれをまとめる上部組織のように、ピラミッド型にできている。
 ここで一番重要な組織は最前線の現場の組織であることは云うまでもない。
 従って、 上部組織は現場が活動しやすいように、情報や知識の提供、用具の提供、人の派遣などであり、事業の実施ではない。
 しかし、現実は、上部組織が本来の使命を忘れ、自らの組織を目的化し、独自の事業・活動を展開している。
 悪いことに、上部組織はその性格上、本部役員がいるだけで、マンパワーの面できわめて貧弱である。
 そこで必然的に労力を下部組織に頼らざるを得ず、結果的に下部組織に多大な負担を強いている。
 このような事を続ければ、基礎的組織である、構成団体の役員の意欲は低下し、組織が疲弊するのは目に見えている。

 オリンピック招致において、状況の変化に従い、戦略を練り直し、戦術を組み立てたという話は大変に参考になった。
 例え、批判は様々あろうが、今回オリンピック招致に失敗したとしても、遺産は残ったわけである。これをどう活かすかは今後の課題である。

 戦略と戦術の大切さを痛感した。わが町の子供たちのため、親のために、子供たちに関わる全ての人のために考えていたい。