昭和16年12月8日、真珠湾攻撃により太平洋戦争は始まった。
その戦争を知る為に、岩波新書のシリーズ日本近現代史の第6巻吉田裕著「アジア・太平洋戦争」と文春文庫、ドナルド・キーン著「日本人の戦争-作家の日記を読む-」を買ってきた。
オリオン書房のノルテ店に行ったところ、岩波新書の近現代史の第6巻だけ売り切れていた。12月8日が過ぎたばかりなので、私同様、太平洋戦争に興味を持った人が買っていったのかもしれない。
ルミネ店にはあるかもしれないと言う事なので、行った。
ルミネには近頃あまり行っていないので、意外に大きい店舗なので驚いた。
岩波新書のタイトルは「アジア・太平洋戦争」となっている。戦争当時は大東亜共栄圏を目指していたことから「大東亜戦争」と言われていたが、今はこの呼称はなじまないことは言うまでもない。一般的には太平洋戦争と言われている。著者である吉田裕は、「太平洋戦争」では、日米戦争本位になってしまい、中国戦線やアジアの占領地の問題が欠落してしまう恐れがあるので、「アジア・太平洋戦争」と呼ぶ、と言っている。
すでに、岩波講座「アジア・太平洋戦争」全8巻も出ている。
この本は、開戦前の日米交渉から無条件降伏までの5年間について書かれている。
ドナルド・キーンの「日本人の戦争-作家の日記を読む-」は、日米開戦の昭和16年から占領下の昭和21年までの文学者の日記で構成されている。
登場する作家は永井荷風、伊藤整、高見順、山田風太郎、吉田健一などである。
作家と言ういわゆる知識人が戦時中、戦争をどのように感じていたか、興味深い。
この本は、大分昔に出版されたものだと思った、しかし、意外に新しく、2009年に文学界に載り、今年の12月10に文芸春秋社で文庫化されたものだ。
この時期に書かれたと言う事は、今日的課題として著者が感じたからだと思う。
ドナルド・キーンと言えば、今年日本国籍を取得し、日本永住を発表したことで話題となった。
以前から、年間三分の一は日本に滞在していたと言う事であるから、生活はそんなに変わらないのかもしれない。