門前の小僧

能狂言・茶道・俳句・武士道・日本庭園・禅・仏教などのブログ

能がまるごとわかる新講座

2017-04-24 09:20:36 | 道徳
4/26(水)自由が丘産経学園にて、初心者向け

能の鑑賞講座全6回がはじまります。



■「能」がまるごとわかる

~基本知識1 能の歴史と能をつくった人々~

https://www.sankeigakuen.co.jp/search/detail.php?SC=16&CC=1060153&OS=00



日時 4月26日(水) 10:30-12:00

場所 自由が丘産経学園(駅徒歩30秒)

講師 水野聡(能文社代表)

受講料 5,600円+税(2回分)



・能の歴史、能役者、舞台の秘密、ストーリーから鑑賞方法まで―。能の「すべて」をコンパクトにご案内する超入門編講座です。

これまで能の講座を受けても、すっきりしなかった疑問がまる

ごと解決します。

第一回と第二回は能を知る、基本中の基本講座。名作能ビデオも毎回鑑賞します。



【講座予定テーマ】

1.3分でわかる能の歴史

2.能の五つの大きな特色

3.猿楽と能の歴史 古代より室町時代へ

4.能を大成した世阿弥早わかりガイド

5.能を愛した歴史上の人々

 織田信長

 豊臣秀吉

 徳川家康

 細川幽斎

 柳生宗矩

 藤堂高虎

 千利休

 夏目漱石

 白洲正子

4/14(金) 新橋「寺子屋素読ノ会」あります。

2017-04-11 16:42:23 | カルチャー講座
4月14日(金)、【言の葉庵】公式セミナー寺子屋素読ノ会を開講します。
日本の代表的な古典名作を仲間とご一緒に完読する教養講座。岩波文庫版をテキストとして、まずは古雅な原文を、声を出して読む。次に文意を読解し、そこに込められた古人の深い思想と文化的背景を読み解いていきます。一冊を読了すれば終講。学校では学べない、古典の本当の面白さをみんなで共有していきたいと思います。


講座概要:
主宰/水野聡(能文社代表、古典翻訳家)
場所/生涯学習センター ばるーん(新橋駅徒歩2分)
日程/毎月第2金曜日 (各クラスの時間は下記参照)
参加費/各クラス一回 ¥1500

◆寺子屋素読ノ会の概要 ご案内
http://nobunsha.jp/img/terakoya%20annai.pdf


Aクラス「葉隠」
毎月第2金曜 10:00-11:30
使用テキスト「葉隠(上)」 岩波文庫)

今回は聞書第一の二七より読み進めていきます。著者山本常朝より、一世代前の“古武士”たちの味わい深い逸話をご紹介。段落三三では、佐賀金立山にて古代より続く「雨乞の風流」の秘密をひもときます。この祭りの始まりはとても古く、中国の秦から渡来した「徐福」に由来するという伝説をミニ講座としてとりあげる予定です。


Bクラス「申楽談儀」
毎月第2金曜 13:00-14:30
使用テキスト「世阿弥 申楽談儀」岩波文庫

『申楽談儀』三.よろづの物まねは心根を読解。能の舞の要所に見られる「足拍子」の秘伝を紹介。世阿弥の大和猿楽結崎座に伝わる「ほろほの拍子」「はらはの拍子」とは何か?また、「舞を見ぬ舞」、「なぜ観客は舞が長いと感じるのか」など、観阿弥、世阿弥父子が舞台の実践で培った芸の奥儀にも触れてみたいと思います。


Cクラス「南方録」
毎月第2金曜 15:00-16:30
使用テキスト「南方録」岩波文庫

4月度より、南方録第三章「棚」を読み始めます。台子より分化した小棚類は、小座敷により侘茶が深化するにつれて、様々な種類が考案されました。「わが名をば大黒庵といふなれば 袋棚にぞ秘事はこめける」。紹鷗袋棚を筆頭として、城楼棚・箪笥・洞棚・中央卓など、利休や宗及等が創作した棚の誕生秘話と点前の秘伝がつづられています。


現代語訳『教育勅語』【言の葉庵】

2017-04-04 17:48:43 | 道徳
明治天皇が掲げる国民道徳の根本理念として、1890年に発布され、戦後1948年に廃止された『教育勅語』。正しくは『教育ニ関スル勅語』といいます。

その趣旨は、現在以下2点に集約することができます。

1. 家族国家観による忠君愛国主義と儒教的道徳であり、教育の根本は皇祖皇宗の遺訓である。
2. 忠君愛国を国民道徳として強調しており、学校教育で国民に強制され、天皇制の精神的・道徳的支柱となるもの。

1947年、日本国憲法が施行されると、その最高法規制の下、法的根拠失効が確認され、閣議決定により1948年に廃止されました。
この時政府により討議、確認された教育勅語と日本国憲法の基本理念の違いは以下のように明瞭でした。

■教育勅語 「神話的国体観」「主権在君」
■日本国憲法 「民主的平和国家」「主権在民」

原文は明治時代の漢文読み下し調、すなわち文語体で書かれており、一般には読解が難しいため、多くの口語訳が試みられてきました。しかしそれは当然、様々な解釈の違いを生み出す原因となりました。
1940年文部省による公式現代語訳をはじめ、国民道徳協会版(明治神宮掲出)など、公私織り交ぜ、様々な立場と解釈をもとにした訳文が現在見られます。

【言の葉庵】では、直訳を基本とし、極力意訳と思想的色付けを廃し、すべての人にわかりやすく、読みやすい平成版『教育勅語 現代語訳』を作成しました。
近代史に触れるために、ご参照いただければさいわいです。



〈現代語訳〉

私は考えます。
天皇である私の祖先がはるか昔に国を初めて作り、多くの徳を積み重ねてきた、と。
そして私の臣民は忠と孝を尽くし、すべての国民が心を一つにして代々立派な行いをなしてきましたが、これは日本が咲かせた美しい花というべきもので、教育の根源も実はそこにあるのです。

あなたたち国民は、父母に孝行を尽くし、兄弟仲良くし、夫婦は仲睦まじく、友とは信じあい、人を敬い自分の行いは慎んで、博愛の心を広めていき、学問を修め、手に職をつけていきなさい。
そして知恵と能力を高め、徳を身につけ、公益を推し進め、仕事を発展させ、つねに憲法を重んじて国法を守るべきです。
非常時には、義に従い、勇気を起こして公に奉仕し、窮りのない皇室の運命を助けなさい。

こうしたことは、ただ天皇の忠良な臣民だから、というだけではなく、さらに自分たちの祖先が伝え、遺してきたものを認め、尊ぶことにもつながっていくのです。

この道は、まことに天皇家の遺訓であり、私の子孫と臣民がともに守るべきものです。
これは、過去、現在、未来と一貫して誤りなき道であり、国の内外を問わず実行しても過ちはありません。

私は、あなたたち国民とともに、これを胸の奥深く大切に守り、全国民共通の道徳としていくことを心より願っています。

(2017年4月4日 水野聡 訳)



〈原文〉

朕󠄁惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇󠄁ムルコト宏遠󠄁ニ德ヲ樹ツルコト深厚ナリ我カ臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世世厥ノ美ヲ濟セルハ此レ我カ國體ノ精華ニシテ敎育ノ淵源亦實ニ此ニ存ス爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦󠄁相和シ朋友相信シ恭儉己レヲ持シ博󠄁愛衆ニ及󠄁ホシ學ヲ修メ業ヲ習󠄁ヒ以テ智能ヲ啓󠄁發シ德器ヲ成就シ進󠄁テ公󠄁益ヲ廣メ世務ヲ開キ常ニ國憲ヲ重シ國法ニ遵󠄁ヒ一旦緩󠄁急󠄁アレハ義勇󠄁公󠄁ニ奉シ以テ天壤無窮󠄁ノ皇運󠄁ヲ扶翼󠄂スヘシ是ノ如キハ獨リ朕󠄁カ忠良ノ臣民タルノミナラス又以テ爾祖先ノ遺󠄁風ヲ顯彰スルニ足ラン
斯ノ道󠄁ハ實ニ我カ皇祖皇宗ノ遺󠄁訓ニシテ子孫臣民ノ俱ニ遵󠄁守スヘキ所󠄁之ヲ古今ニ通󠄁シテ謬ラス之ヲ中外ニ施シテ悖ラス朕󠄁爾臣民ト俱ニ拳󠄁々服󠄁膺シテ咸其德ヲ一ニセンコトヲ庶󠄂幾󠄁フ

明治二十三年十月三十日
御名御璽